モスバーガーが「ゆっくりレジ」を実験導入、遠隔地から分身ロボットを通じて接客

7月13日、モスフードサービスはモスバーガーに「ゆっくりレジ」を実験導入すると発表しました。「ゆっくりレジ」では、分身ロボット「OriHime」を通じて、関西在住の障害のある方2名が接客を担当します。

モスバーガーが「ゆっくりレジ」を導入する理由は、障害のある方に働く機会を提供するとともに、人手不足、ソーシャルディスタンスに対応するためです。

「ゆっくりレジ」では、遠隔地から接客を行いますが、さらに担当できる業務を拡大する余地はありそうです。会話をする業務をすべて「ゆっくりレジ」が担当すれば、会話以外の業務に注力でき、店舗の品質向上に繋がります。

遠隔地から接客を行う「ゆっくりレジ」

7月13日、モスフードサービスはモスバーガーの店舗に、遠隔接客ロボットを実験導入すると発表しました。

モスバーガー導入するのは、オリィ研究所が開発した分身ロボット「OriHime」で、「ゆっくりレジ」という名前が付けられています。

「OriHime」が導入されるのはモスバーガー大崎店で、期間は7月27日から8月下旬までの約1か月間(平日)となっています。

遠隔からの接客は「パイロット」と呼ばれる操作者が行います。モスバーガー大崎店では、関西在住の障害のある方2名が担当します。

パイロットはお客さんと会話をしながら注文の受付を担当して、決済は有人のレジで行います。今後、システムを改良することで、「OriHime」を通じて注文から決済までを行えるよう機能を拡張する計画です。

「ゆっくりレジ」には、障害のある方に働いてもらうとともに、人手不足の解消、ソーシャルディスタンスの効果も期待されています。「ゆっくりレジ」の機能拡張として、ドライブスルー注文への応用、自走式ロボットによる配膳業務なども検討して行く計画です。

なぜ「ゆっくりレジ」を導入するのか

モスバーガーは「ゆっくりレジ」を導入して、遠隔接客の実験を行います。

モスバーガーが「ゆっくりレジ」を導入する理由は、障害のある方に働く機会を提供するとともに、人手不足、ソーシャルディスタンスに対応するためです。

「ゆっくりレジ」では、障害のある方が接客を担当します。

仕事をする意欲があっても、子育て、介護、障害など、様々な理由で自宅を離れられない人がいます。「ゆっくりレジ」は自宅を離れることが困難な人に、働く機会を提供するものです。

自宅を離れることが困難な人は、「ゆっくりレジ」を通じてお客さんを接客し、コミュニケーションを持てます。自宅を離れることが困難な人にとって、様々なお客さんとコミュニケーションを持てるのは嬉しいことです。

お客さんの立場では、「ゆっくりレジ」の接客にはぎこちなさもあると思います。ただ、「ゆっくりレジ」は自宅を離れることが困難な人に、働く機会を提供する意義のある取り組みであり、喜んで利用してくれる人もいるはずです。

「ゆっくりレジ」には働く機会の創出だけではなく、人手不足解消、ソーシャルディスタンスも期待されています。

人手不足が問題になっており、モスバーガーでも人材の確保が難しいケースが増えているはずです。遠隔地から接客を行う「ゆっくりレジ」は、人手不足を解消するためのソリューションになります。

「ゆっくりレジ」はソーシャルディスタンスにも貢献します。「ゆっくりレジ」では、お客さんと店員の会話はありますが、身体的な接触はないため、新型コロナウイルスの対策になります。

「ゆっくりレジ」には、遠隔地に住む人への働く機会の提供、人手不足の解消、ソーシャルディスタンスとメリットが多いです。短期間で導入が拡大することは難しそうですが、時間を掛けて導入数を増やして行きたいです。

遠隔地から担当できる会話業務の拡大

モスバーガーは「ゆっくりレジ」を導入して、遠隔接客の実験を行います。

「ゆっくりレジ」では、遠隔地から接客を行いますが、さらに担当できる業務を拡大する余地はありそうです。

会話をする業務はすべて「ゆっくりレジ」で担当できます。

電話はそのものが遠隔なため、「ゆっくりレジ」が担当することは可能です。電話の内容は営業時間やキャペーンの問い合わせが多く、遠隔地から回答できます。

テイクアウトの電話注文、ドライブスルー注文も担当することは可能です。店内での接客、テイクアウト、ドライブスルーの会話内容に大きな違いはありません。

「ゆっくりレジ」が店内の会話をすべて担当すると、店員は会話以外の業務に注力できます。掃除、調理などの業務をさらに丁寧に行うことは、店舗運営の品質向上に繋がります。

モスバーガーのような飲食チェーンにとって、店舗の省人化は非常に重要です。

お客さんの立場では、店員とのコミュニケーションはあった方がいいです。ただ、採用が難しく、人手不足であれば、「ゆっくりレジ」を通じたコミュニケーションも受け入れられます。

ソーシャルディスタンスはお客さん、店舗の両者にとって好ましいものです。お客さんは新型コロナウイルスの感染リスクが小さくなり、店舗は来店してもらいやすくなります。

「ゆっくりレジ」は店舗の省人化に貢献するソリューションです。お客さんの店舗の省人化への理解も深まっており、省人化を進めやすい環境になっています。