マクドナルドの次世代サービス「未来型店舗体験」、多様なニーズへの対応を強化

2月6日、日本マクドナルドはマクドナルドの次世代サービス「未来型店舗体験」が全国47都道府県に拡大中であると発表しました。

マクドナルドの「未来型店舗体験」には、おもてなし専門のスタッフを配置する「おもてなしリーダー」、スタッフがテーブルに商品を運ぶ「テーブルデリバリー」、スマホアプリの事前注文で店舗での待ち時間を短縮する「モバイルオーダー」の三つがあります。

マクドナルドには高齢者、子連れ、若者など、多様なお客さんが来店します。マクドナルドは、多様なお客さんのニーズに対応するサービスを導入することで、快適な店舗体験を提供しようとしています。

「未来型店舗体験」とはなにか

日本マクドナルドはマクドナルドの次世代サービス「未来型店舗体験」が全国47都道府県に拡大中であると発表しました。

マクドナルドの「未来型店舗体験」は、「おもてなしリーダー」、「テーブルデリバリー」、「モバイルオーダー」の三つから成ります。

「おもてなしリーダー」とは、主に客席、注文カウンター、商品の受け取りカウンター周辺で、来店から退店までのお客さんのおもてなしを専門に行うスタッフです。

「テーブルデリバリー」とは、注文カウンターで⽀払いが終わったお客さんは、番号プレートを持ってテーブルに座り、スタッフが商品をテーブルに届けるサービスです。

「モバイルオーダー」とは、来店前にスマホアプリで商品を注文、来店時にチェックインと決済を行うことで、店舗での待ち時間を短縮するサービスで

マクドナルドは「おもてなしリーダー」、「テーブルデリバリー」、「モバイルオーダー」の導入店舗を増やし、お客さんの多様なニーズに対応する狙いです。

2020年1月末時点の各サービスの導入状況は次のようになっています。

各サービスの実施店舗数
  • 総店舗数 – 約2,900店舗
  • おもてなしリーダー実施店舗数 – 約1,700店舗
  • テーブルデリバリー実施店舗数 – 約1,700店舗
  • モバイルオーダー実施店舗数 – 約2,700店舗
  • 3つのサービス全て実施店舗数 – 約1,700店舗

「おもてなしリーダー」に期待される効果

「おもてなしリーダー」とは、主に客席、注文カウンター、商品の受け取りカウンター周辺で、来店から退店までのお客さんのおもてなしを専門に行うスタッフです。

マクドナルドが「おもてなしリーダー」に期待している効果は、お客さんのストレスの軽減です。

「おもてなしリーダー」に対するお客さんの声として、注文している間、スタッフが子供の面倒を見てくれたので助かったというものが紹介されています。

子供を連れているお客さんは、常に子供の存在が気になります。子供を連れてマクドナルドを利用することが、どれほどのストレスなのかは分かりません。近くにスタッフがいれば、子供を連れているお客さんは安心できます。

おもてなし専任のスタッフがいることは、店舗に安心感をもたらします。

店舗が混雑して待ち時間が長くなると、イライラするお客さんも出てきます。イライラが多くのお客さんに広がってしまうと、お店の雰囲気も悪くなります。

常に店舗の状況を監視して、適切なタイミングでひと声かけられる専任のスタッフがいれば、お店の雰囲気を和ませることができます。

飲食チェーンでは店舗の生産性を向上させるため、省人化が進められています。スタッフが減るとコストの削減になりますが、店舗を利用しにくくなるお客さんも出ます。

「テーブルデリバリー」に期待される効果

「テーブルデリバリー」とは、注文カウンターで⽀払いが終わったお客さんは、番号プレートを持ってテーブルに座り、スタッフが商品をテーブルに届けるサービスです。

マクドナルドが「テーブルデリバリー」に期待している効果は、お客さんのストレスの軽減です。「テーブルデリバリー」と「おもてなしリーダー」はともに、お客さんのストレスを軽減するサービスです。

「テーブルデリバリー」に対するお客さんの声として、子供を抱っこしていたので、スタッフが商品をテーブルまで運んでもらえて良かったというものが紹介されています。

「テーブルデリバリー」のお客さんの反応は、「おもてなしリーダー」と同様に子供についてです。注文することと商品をテーブルまで運ぶことを比較すると、商品をテーブルまで運ぶことの方がストレスが大きいです。

「テーブルデリバリー」は子供を連れたお客さんだけではなく、手荷物を持ったお客さんにとってもありがたいものです。手荷物を持ったまま、商品をテーブルまで運ぶことには、すべてのお客さんがストレスを感じます。

「テーブルデリバリー」を利用するお客さんは、注文後、テーブルに座るので、店頭の混雑が解消される効果もあります。

店頭が混雑していると、お客さんは入店しにくく、マクドナルドにとっては機会損失が発生しています。「テーブルデリバリー」で店頭の混雑が解消されれば、お客さんは入店しやすくなり、マクドナルドは売上の増加も期待できます。

マクドナルドの「テーブルデリバリー」には、「おもてなしリーダー」と同様に、お客さんのストレスを軽減する効果があります。

「モバイルオーダー」に期待される効果

「モバイルオーダー」とは、来店前にスマホアプリで商品を注文、来店時にチェックインと決済を行うことで、店頭での待ち時間を短縮するサービスです。

マクドナルドが「モバイルオーダー」に期待している効果は、マクドナルドを頻繁に利用する、リピーターの利便性の向上です。

リピーターは常に一定の待ち時間で商品を受け取ることを期待しています。

店舗の混雑具合によっては、ある時は5分で商品を受け取れる、ある時は10分掛かるなど、待ち時間にバラツキが出ます。リピーターはマクドナルドの利用を生活の一部に組み込んでいて、待ち時間がバラつくことにストレスを感じます。

リピーターは「モバイルオーダー」を使うことで、店頭での待ち時間を短縮するとともに、待ち時間のバラツキを小さくできます。常に一定の待ち時間で商品を受け取れるようになれば、リピーターはストレスなく、マクドナルドを利用できます。

「モバイルオーダー」には省人化の効果もあります。

リピーターは「モバイルオーダー」を使うので、店頭で注文を受けるスタッフの作業量を削減できます。「モバイルオーダー」で生まれたスタッフの余力は、「おもてなしリーダー」、「テーブルデリバリー」に投入できます。

「モバイルオーダー」はリピーターの利便性を向上させるためのものです。同時に省人化の効果もあり、接客を強化するための余力も生まれます。

「未来型店舗体験」でお客さんの多様なニーズに対応

マクドナルドは次世代サービス「未来型店舗体験」を全国47都道府県に拡大しています。

「おもてなしリーダー」、「テーブルデリバリー」、「モバイルオーダー」はお客さんの多様なニーズに対応するためのものです。

多様化したお客さんのニーズとして認識できるのは、ゆっくり食事がしたい高齢者、安心して食事がしたい子供連れ、快適に食事がしたい若者です。お客さんがマクドナルドで注文する商品は同じですが、期待している店舗体験には違いがあります。

「おもてなしリーダー」、「テーブルデリバリー」は、主に高齢者、子連れ向けのサービス、「モバイルオーダー」は主に若者向けのサービスです。

マクドナルドはお客さんの多様なニーズに対応することで、多様なお客さんに利用してもらえます。

「おもてなしリーダー」、「テーブルデリバリー」は従来の接客を強化するもので、マクドナルドはコストが掛かります。一方、マクドナルドの快適な店舗体験に満足したお客さんは、リピーターになってくれる可能性が高まります。

多様化したニーズに応える店舗体験を提供することは簡単ではなく、コストも掛かります。ゆっくり食事がしたい高齢者、安心して食事がしたい子供連れ、便利に食事がしたい若者が、同じ店舗で快適に過ごすことは難しいです。

マクドナルドの次世代サービス「未来型店舗体験」は、多様化したニーズに対応するため、最善の施策が導入されています。

「おもてなしリーダー」、「テーブルデリバリー」、「モバイルオーダー」には確かな効果があり、リピーターの育成に繋がるのではないかと思います。