ロイヤルHDは新型コロナウイルスの影響で業績が悪化、不採算店舗約70店の閉店を発表

ロイヤルホールディングスは新型コロナウイルスへの対応として、不採算店舗約70店を閉店する計画を発表しました。不採算店舗約70店を閉店する時期、閉店する業態については、詳しい情報はありません。

ロイヤルホールディングスが不採算店舗約70店を閉店する理由は、新型コロナウイルスによる需要の減少に合わせて、コストを削減するためです。

新型コロナウイルスが収束すれば、ロイヤルホールディングスは業績の回復を目指して行くことになります。外国人観光客向けの事業である、機内食事業、ホテル事業は、業績の回復が遅くなるかもしれません。

業績の悪化と不採算店舗約70店の閉店

5月14日、ロイヤルホールディングスは2020年12月期第1四半期の決算、「直近の営業状況および緊急対策等の取組み」を発表しました。

ロイヤルホールディングスの2020年12月期第1四半期の売上高は27,915百万円(前期比16.6%減)、営業損失は2,568百万円(前期は708百万円の営業利益)、経常損失は2,806百万円(前期は650百万円の経常利益)でした。

ロイヤルホールディングスが展開している事業は新型コロナウイルスの影響が大きく、業績が悪化しています。

ロイヤルホールディングスの2020年12月期第1四半期の経常利益は次のようになっています(単位:百万円)。

2019年12月期第1四半期 2020年12月期第1四半期 増減
外食事業 582 -254 -836
コントラクト事業 307 -308 -615
機内食事業 245 -230 -475
ホテル事業 392 -1,074 -1,466
食品事業・その他事業 88 35 -53

コントラクト事業とは、空港ターミナル、高速道路、事業所内で飲食店を運営する事業です。食品事業・その他事業とは、製造した食品をグループ企業、外部企業、個人向けに販売する事業です。

ロイヤルホールディングスは業績の悪化を受け、緊急事態への対応を発表しています。

緊急事態への対応の具体策は、費用削減、設備投資の実施時期の再考、賃料減額対応の継続、不採算店舗の閉店、手元流動性の確保の五つです。

不採算店舗の閉店については、今後も収益の見込めない70店舗程度を予定しています。ロイヤルホールディングスは複数の業態を展開していますが、いつ、どの業態の店舗をどれくらい閉鎖するのかといった情報はありません。

なぜ不採算店舗約70店を閉店するのか

ロイヤルホールディングスは不採算店舗約70店を閉店する計画を発表しました。

ロイヤルホールディングスが不採算店舗約70店を閉店する理由は、新型コロナウイルスによる需要の減少に合わせて、コストを削減するためです。

ファミリーレストランのロイヤルホスト、天丼のてんやは、多くの人が知っている人気の飲食チェーンです。ロイヤルホールディングスは飲食チェーンのイメージが強いですが、食に関する事業を幅広く展開しています。

ロイヤルホールディングスの2019年12月期第1四半期の決算では、各事業でバランスよく経常利益を稼いでいました。しかし、2020年12月期第1四半期の決算では、新型コロナウイルスの影響により、各事業で経常利益が大きく減少しました。

ロイヤルホールディングスは不採算店舗約70店の閉店計画を発表しましたが、いつ、どの業態の店舗をどれくらい閉鎖するのかといった情報はありません。多くのニュースサイトでは、ロイヤルホストを閉店するような見方をしています。

2020年12月期第1四半期末時点での店舗数は、ロイヤルホストが217店舗、てんやが147店舗です。ロイヤルホストとてんやの合計は364店舗となり、閉店予定の不採算店舗約70店は合計店舗数の19.2%にあたります。

ロイヤルホストとてんやの約2割を閉店するのであれば、お客さんに与えるショックは大きいです。

ロイヤルホールディングスは不採算店舗約70店を閉店する計画ですが、これは外食事業におけるコスト削減です。外食事業以外の四つの事業についても、何らかのコスト削減が必要になるのではないかと考えられます。

業績が回復するのはいつ頃になるのか

新型コロナウイルスが収束した後、ロイヤルホールディングスは業績の回復に取り組んで行くことになります。

ロイヤルホールディングスの事業は国内、海外の両方の影響を受けるため、業績が回復するには時間が掛かると予想されます。

ロイヤルホスト、てんやなどの外食事業は、比較的早期に業績が回復するのではないかと考えられます。ただ、デリバリー、テイクアウトの利用者が増えているため、外食離れが起こり、客数が減少する不安はあります。

コントラクト事業は外食事業と同じように、業績の回復は早そうです。ただ、国内旅行をしない人が増えたり、テレワークをする人が増えることは不安です。テレワークは新型コロナウイルスが収束した後も、継続する企業が少なくないとの見方もあります。

機内食事業、ホテル事業は海外の影響が大きく、業績の回復は他の事業よりも遅くなることが確実です。

食品事業・その他事業は新型コロナウイルスの影響が小さく、業績の回復にこれといった問題はありません。

ロイヤルホールディングスの業績が回復するかどうかは、海外からの観光客が戻って来るかどうかに掛かっています。海外からの観光客が戻ってこなければ、コントラクト事業、ホテル事業の経常損失の負担が大きいです。

アメリカの著名投資家ウォーレン・バフェットは、新型コロナウイルスが収束した後、人々はこれまでのように飛行機に乗らなくなると予想しています。ウォーレン・バフェットは保有していたアメリカの大手航空会社4社の株式をすべて売却したとのことです。

もし、ウォーレン・バフェットの予想が当たれば、ロイヤルホールディングスには厳しい状況になりそうです。

食品事業は経常利益は少ないものの期待が大きい事業

ロイヤルホールディングスは新型コロナウイルスの影響を受け、食品事業・その他事業以外のすべての事業で経常利益が大きく減少しました。

食品事業の経常利益は少ないものの、ロイヤルホールディングスがこれから強化するべき事業ではないかと思います。

食品事業・その他事業の経常利益は、2019年12月期第1四半期は88百万円、2020年12月期第1四半期は35百万円でした。食品事業・その他事業の経常利益は少なく、ロイヤルホールディングスの主力事業ではありません。

食品事業の良い点は新型コロナウイルスの影響が小さいことです。ロイヤルホールディングスの主力事業の業績回復が不透明な中で、食品事業は成長が期待できます。

食品事業では、製造した食品をグループ企業、外部企業、個人向けに販売します。ロイヤルホールディングスが伸ばしたいのは、個人向けの販売です。

ロイヤルホールディングスは2019年12月より、フローズンミール「ロイヤルデリ」の販売を始めました。「ロイヤルデリ」は中食需要の拡大に対応した、高品質・高価格の冷凍食品です。

「ロイヤルデリ」の販売を開始した当初は、ロイヤルホールディングスにとってそれほど重要な事業ではなかったかもしれません。しかし、新型コロナウイルスの影響を受けた現在においては、「ロイヤルデリ」は非常に重要な事業になっています。

「ロイヤルデリ」の強みは、ロイヤルホストの知名度を活かし、通販で日本全国に販売できることです。「ロイヤルデリ」の価格は高いですが、ロイヤルホストで培った信頼と実績があるので売れるはずです。

自宅で食べられることも「ロイヤルデリ」の強みです。

新型コロナウイルスが収束した後も、人との接触を避けるため、外食を減らすという人もいます。もし、実際にロイヤルホストの客数が減少した場合、「ロイヤルデリ」はリスクヘッジにもなります。

食品事業の経常利益は少なく、他の事業の経常損失をカバーできるわけではありません。ただ、他の事業と比較すると、食品事業は堅実な成長が期待できます。

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