ヤフーが新たにオープンしたPayPayモール、Yahoo!ショッピングとは何が違うのか

1月22日、ヤフーはPayPayモールとYahoo!ショッピングの違いを紹介する記事を公開しています。PayPayモールとは、ヤフーが2019年10月16日にオープンした通販サイトです。

ヤフーはPayPayモールとYahoo!ショッピングの違いについて、PayPayモールは店舗・商品が厳選されていること、配送が早いこと、返品・交換ができること、公式ストアが充実していることを挙げています。

ヤフーはYahoo!ショッピングがあるなかで、新たにPayPayモールをオープンしました。PayPayモールには優れた買い物体験、スマホ決済「PayPay」との連携で、流通総額を拡大する狙いがあると考えられます。

PayPayモールとYahoo!ショッピングの違い

1月22日、ヤフーはPayPayモールとYahoo!ショッピングの違いを紹介する記事を公開しています。

PayPayモールとは、ヤフーが2019年10月16日にオープンした通販サイトです。PayPayモールはスマホ決済「PayPay」が名前に付いています。

ヤフーはYahoo!ショッピングに加え、PayPayモールをオープンしたことで、二つの通販サイトを運営するようになりました。

Yahoo!ショッピングで買い物をしているお客さんの立場では、新しいPayPayモールがなぜオープンしたのか気になるところです。Yahoo!ショッピングで買い物を続けると損をするのか、PayPayモールに移った方がよいのかなど、不安があります。

ヤフーはPayPayモールとYahoo!ショッピングの違いについて、次の5点を挙げています。

PayPayモールとYahoo!ショッピングの違い

ストア評価が高いので安心・安全

高品質な商品を厳選

商品を素早くお届け

商品の返品・交換が可能(14日まで)

公式ストアが充実

PayPayモールはネット通販の総合的な買い物体験を向上させたものだと言えます。

PayPayモールには出店条件があり、 Yahoo!ショッピングでの実績がない店舗、売上が少ない店舗は出店できません。PayPayモールは信頼性の高い店舗だけを集めることで、優れた買い物体験を提供する通販サイトです。

なぜPayPayモールをオープンしたのか

ヤフーはYahoo!ショッピングに加え、新たにPayPayモールをオープンしました。PayPayモールは優れた買い物体験を提供する通販サイトです。

ヤフーがPayPayモールをオープンした理由は、高品質な買い物体験、スマホ決済「PayPay」との連携で、流通総額の拡大を狙うためだと考えられます。

Yahoo!ショッピングには多様な店舗が出店していて、出店数は80万店舗を超えているとされています。店舗数の多さはYahoo!ショッピングの魅力ですが、一方で、店舗数が多いために、サービスの品質が安定しない問題を抱えています。

PayPayモールは優れた買い物体験を提供するプレミアムモールです。Yahoo!ショッピングのサービスの品質に不満を持つお客さんを呼び込むことで、流通総額を伸ばせます。

PayPayモールは優れた買い物体験を提供することで、Yahoo!ショッピングよりも高価格の商品が売れやすくなるといった効果もあります。

スマホ決済「PayPay」との連携も、PayPayモールに期待されているものです。

PayPayはPayPay残高を通じて、リアルとネットを融合します。リアルで獲得したPayPay残高をネットで使う、ネットで獲得したPayPay残高をリアルで使うことで、消費が活性化されます。

Yahoo!ショッピングもPayPay残高と連携できますが、スマホ決済と同じ名前を持つ通販サイトの方がインパクトがあります。

PayPayモールはPayPay残高で流通総額を伸ばせるか

PayPayモールはスマホ決済「PayPay」のPayPay残高と連携して、流通総額を拡大することが期待されています。

PayPayが1月17日に発表した内容によると、ユーザー数は2,300万人、加盟店申込数は185万カ所超、決済回数は1億回超とのことです。PayPayは利用者・導入店舗を急速に増やしています。PayPayの利用者・導入店舗が増え、PayPay残高が増えれば、PayPayモールの流通総額も一緒に拡大する可能性は高いです。

PayPayモールでPayPay残高を貯めてリアルで使う、リアルでPayPay残高を貯めてリアルで使う、お客さんはどちらにもお得感があります。

PayPayモールでの買い物で高額のPayPay残高を獲得して、リアルのコンビニ、スーパーマーケット、ドラッグストア、飲食店など、定額の買い物に使うとお得感があります。

例えば、家電の購入で獲得した高額のPayPay残高を、リアルの飲食店で複数回に分けて使うといったものです。

リアルのコンビニ、スーパーマーケット、ドラッグストア、飲食店などで、コツコツ貯めたPayPay残高を使って、PayPayモールで高額の商品を買うことにもお得感があります。PayPayはリアルの店舗で積極的なキャンペーンを行っており、毎日の生活の中でPayPay残高が少しずつ貯まります。

スマホ決済「PayPay」とPayPayモールの連携は、お客さんにとって魅力的なものです。PayPay残高が拡大すれば、PayPayモールの流通総額の拡大にも繋がります。

Yahoo!ショッピングはこれからどうなるのか

ヤフーは既にYahoo!ショッピングがあるなかで、新たにPayPayモールをオープンしました。今後、Yahoo!ショッピングがどうなるのかは気になるところです。

Yahoo!ショッピングよりもPayPayモールへ積極的な投資が行われれば、Yahoo!ショッピングが停滞することはありそうです。

ヤフーが新たにPayPayモールをオープンした背景には、Yahoo!ショッピングでは流通総額を急速に伸ばせないという危機感があったのではないでしょうか。

Yahoo!ショッピングは初期費用、月額システム利用料、売上ロイヤルティを無料にすることで、店舗数を大幅に増やしました。店舗数の増加は流通総額の拡大に繋がりましたが、一方で、商品が探しにくくなる、サービスの品質のバラツキが大きくなる、などのデメリットも引き起こします。

現在のお客さんは通販サイトに信頼性、利便性を求めており、Yahoo!ショッピングが持つ店舗の多さ、多様性の価値は下がっています。

Yahoo!ショッピングの信頼性、利便性を短期間で改善することは困難です。ヤフーはお客さんに信頼性、利便性を提供するため、Yahoo!ショッピングの優良店を抜き出し、PayPayモールをオープンしました。

今後、Yahoo!ショッピングはPayPayモールへ進出するためのテストの場所になるのかもしれません。Yahoo!ショッピングで評価された店舗だけがPayPayモールへと進出することで、PayPayモールの品質を向上できます。

ECにおいても大手企業の店舗が優位に立つ

ヤフーが新たにオープンしたPayPayモールには公式ストアがあります。公式ストアとしている出店しているのは、ヤマダ電機、ケーズデンキ、コジマ、ZOZO、アスクルなどの大手企業です。

PayPayモールの公式ストアを見ると、ECにおいても、大手企業の店舗が優位に立つようになるのかもしれません。

ECにはたくさんの店舗があり、多様な店舗で買い物ができることが魅力です。しかし、ECの店舗が増えたことで、買い物がしにくくなる問題も起こります。

具体的には、商品・レビューが多すぎて買い物に時間が掛かる、質の悪い商品・レビューがある、返品条件、送料が分かりにくい、サポートが不十分などです。

ECで嫌な思いをしたことがある人は、信頼できる、大手企業の店舗で買い物をするようになります。大手企業の店舗であれば、質の悪い商品を販売する可能性は低く、返品条件、送料、サポートもしっかりしています。

PayPayモールに公式ストアがあるのは、信頼できる大手企業の店舗で買い物をしたいという、お客さんのニーズに対応するためだと考えられます。PayPayモールはYahoo!ショッピングよりも、信頼性、利便性に優れていることをアピールしています。

小さな企業の店舗であっても、大手企業の店舗と競争できることはECの魅力の一つです。しかし、お客さんがECに信頼性、利便性を求めるようになると、小さな企業の店舗は期待に応えることが難しいです。

今後、ECでは大手企業の店舗にお客さんが流れるようになれば、小さな企業の店舗は集客が難しくなりそうです。