ライフコーポレーションがAmazonの「prime now」の配送エリアを拡大

4月13日、ライフコーポレーションはAmazonの「prime now」において、ネットスーパーの配送エリアを拡大すると発表しました。

これまでの配送エリアは東京7区でしたが、4月11日より12区に拡大し、2020年夏頃までに20区4市まで拡大する予定です。

ライフコーポレーションは東京に多くの店舗を持っていて、Amazonが持つ集客力、配送ネットワークをうまく活用できます。

「prime now」の配送エリアは東京20区・4市へ拡大

4月13日、ライフコーポレーションはAmazonの「prime now」において、ネットスーパーの配送エリアを拡大すると発表しました。

ライフコーポレーションは2019年9月12日より、Amazonプライム会員向けに、東京の一部地域でネットスーパーを開始しました。

これまでの配送エリアは東京の7区(板橋区、北区、新宿区、杉並区、豊島区、中野区、練馬区)でしたが、4月11日より5区(江戸川区、葛飾区、江東区、墨田区、中央区)を追加し、12区まで拡大しました。

2020年夏頃までに、足立区、荒川区、渋谷区、世田谷区、台東区、千代田区、
文京区、目黒区、狛江市、調布市、三鷹市、武蔵野市の8区4市を追加し、配送エリアは20区4市まで拡大する予定です。

「prime now」では、スーパーマーケット「ライフ」で取り扱っている、生鮮食品、惣菜、パン、PB商品など、数千点の商品が販売されています。ライフの店員が商品のピックアップを行い、Amazonの配送ネットワークで配達されます。

なぜ「prime now」の配送エリアを拡大するのか

ライフコーポレーションは東京の7区で始めた、「prime now」のネットスーパーの配送エリアを、2020年夏頃までに20区4市へ拡大する計画です。

ライフコーポレーションが「prime now」のネットスーパーの配送エリアを拡大する理由は、販売が好調であるためだと考えられます。

AmazonプライムはAmazonが提供している会員サービスです。Amazonの利用者は年会費4,900円、または月会費500円を支払い、Amazonプライム会員になれます。Amazonプライム会員には、Amazonでの買い物が便利になる特典が多数用意されています。

日本のプライム会員数は公表されていませんが、Amazonの人気を見ると、Amazonプライム会員は多数いるはずです。ライフコーポレーションは「prime now」からの集客を期待することができます。

ライフコーポレーションが東京に店舗を多く持っていることは、配送エリアの拡大と関係しています。

2019年2月期の第2四半期の決算・参考資料によると、ライフコーポレーションの店舗数は269店舗で、東京都には76店舗あります。ライフコーポレーションはネットスーパーの基盤となる店舗網を東京に保有しています。

ライフコーポレーションは東京に持つ店舗網と、Amazonが東京に持つ集客力、配送ネットワークを活かすことにより、「prime now」のネットスーパーの売上を伸ばしていると考えられます。

自社ネットスーパーと「prime now」の関係はどうなるのか

ライフコーポレーションは自社ネットスーパーと、Amazonの「prime now」のネットスーパーを運営しています。

自社ネットスーパーと「prime now」のネットスーパーは競合するものではなく、どちらも売上を伸ばせます。

自社ネットスーパーはライフの既存顧客向けです。

ネットスーパーの需要はまだ小さく、スーパーマーケット各社が運営する自社ネットスーパーは黒字化が難しいという問題があります。ライフコーポレーションにおいても、黒字化が難しい問題はあります。

ライフで買い物をする既存顧客の利便性を考えると、自社ネットスーパーはあった方が好ましいです。ライフは実店舗とネットスーパーのどちらでも買い物ができるようにすることで、お客さんとの関係を強化できます。

「prime now」のネットスーパーは、Amazonプライム会員向けです。

「prime now」のネットスーパーでは、普段ライフで買い物をしない客層に販売することができます。「prime now」のネットスーパーは新規顧客獲得の重要な販路で、ライフコーポレーションの売上に貢献します。

ライフコーポレーションにとって、自社ネットスーパー、「prime now」のネットスーパー、どちらも重要なものです。二つのネットスーパーは客層が異なるため、それぞれが売上を伸ばせます。

東京と大阪で「prime now」のネットスーパーを拡大したい

ライフコーポレーションは東京でサービスを行っている、「prime now」のネットスーパーの配送エリアを拡大します。

大阪は東京と同じようにネットスーパーの有望な地域で、ライフコーポレーションは東京と大阪で「prime now」を拡大したいです。

ネットスーパーの拡大に必要なものは、客数と配送ネットワークです。人口が多い地域は多くの客数が見込め、配送ネットワークも整備されています。

ライフコーポレーションは東京に多くの店舗を持っていますが、大阪はさらに多いです。

2019年2月期の第2四半期の決算・参考資料によると、ライフコーポレーションの店舗数は269店舗で、東京都は76店舗、大阪府は120店舗です。東京と大阪の店舗数を合わせると、ライフコーポレーションの約7割を占めています。

ライフコーポレーションは東京と大阪に多くの店舗を持っており、「prime now」との相性が良いです。東京で配送エリアを拡大しているように、大阪でも「prime now」がうまく行く可能性は高いです。