LOHACOが「Go Ethical」を本格的に開始、商品の廃棄ロス削減を目指す

7月15日、アスクルは運営するネット通販サイト「LOHACO」において、従来は廃棄処分していた商品をアウトレット品として再販売する、「Go Ethical」の取り組みを本格的に開始すると発表しました。

アスクルが「Go Ethical」を本格的に開始した理由は、商品提供企業、お客さんの両者にメリットがあるからです。商品提供企業は商品ロスを減らすことができ、お客さんは商品を安く買えるようになります。

エシカルの商品を販売するにあたっては、実店舗よりも通販サイトの方が適しています。通販サイトは売り場の成約がなく、在庫管理、配送も既存の物流網を活用できるため、無理なくエシカルを拡大できます。

商品の廃棄ロス削減を目的とした「Go Ethical」

7月15日、アスクルは運営するネット通販サイト「LOHACO」において、「Go Ethical」の取り組みを本格的に開始すると発表しました。

「Go Ethical」とは、従来は廃棄処分していた商品をアウトレット品として再販売するというものです。

品質に問題のない商品を廃棄することなく、有効活用することにより、廃棄ロスの削減、お客さんへのより買い求めやすい価格での販売が可能になります。

今回、LOHACOはロート製薬との協働で、従来は廃棄処分対象(販売店・卸売会社からの返品で未開封の廃盤商品)にしていた、品質には問題のない商品について、アウトレット売り場で再販売します。

ロート製薬は、売上が増える、ブランドイメージを損ねることなく商品ロスを削減できる、新規顧客の購買へのハードルが下がる、新商品の購買へ効果的につなげていく有料サンプルになる、といった効果を得られます。

なぜアスクルは「Go Ethical」を本格的に開始したのか

アスクルは商品の廃棄ロス削減を目的とした「Go Ethical」を本格的に開始しました。

アスクルが「Go Ethical」を本格的に開始した理由は、商品提供企業、お客さんの両者にメリットがあるからです。

エシカル、エシカル消費という言葉を目にする機会が増えています。

エシカルは欧米を中心に注目されているワードで、倫理的なという意味です。エシカルが消費活動において活用される場合、倫理的な買い物、つまり、社会に貢献するような買い物をしようというものです。

価値のある商品を廃棄してしまうのは資源の無駄遣いであり、環境に優しくないです。積極的に廃棄を減らすような買い物をすることは、エシカルだと言えます。

アスクルの「Go Ethical」は、エシカルな買い物をしたいと考えるお客さんのニーズに応えるものです。お客さんはエシカルな買い物ができるだけでなく、価格も安くなるため、メリットは大きいです。

「Go Ethical」は商品提供企業にも大きなメリットがあります。

商品を廃棄してしまうと損失が発生します。「Go Ethical」では、従来は廃棄していた商品を販売することにより、損失は減り、売上が発生します。

「Go Ethical」では値下げ販売をしますが、エシカルだという名目があります。商品提供企業は値下げ販売をしても、エシカルだという名目があるため、不人気商品だと思われ、イメージが悪化することはありません。

新規顧客を獲得できる機会が増えること、エシカルなイメージを持ってもらえることも、商品提供企業のメリットです。「Go Ethical」は商品提供企業にとって、非常に価値があるもので、多くの企業が参加するのではないかと思います。

エシカルは実店舗よりもネット通販に適している

アスクルは商品の廃棄ロス削減を目的とした「Go Ethical」を本格的に開始しました。

今後、消費者のエシカルへのニーズが高まると予想されますが、実店舗よりもネット通販の方が対応しやすいです。

実店舗はエシカルへの対応が難しいです。

商品ロスを削減することは、メーカーにとって価値があるものです。今後、メーカーの希望に対応するため、多くの小売業がエシカルに取り組んで行くはずです。

実店舗の売り場には、エシカルの商品を販売しにくい問題があります。エシカルの商品がいつ、何個来るのか分からないので、既存の売り場との折り合いが付けにくいです。

お客さんに商品を見てもらいにくいことも問題です。エシカルの商品を売り場の良いポジションに置くことはできないので、見逃されてしまう可能性は高いです。

ネット通販はエシカルへの対応が簡単です。

在庫管理、配送は既存の物流を活用するため、追加の負担なく対応できます。エシカルの商品がいつ、何個来ても、問題にはなりません。

ネット通販では、お客さんに簡単にエシカルの商品を見てもらえます。通販サイトのTOPページの目立つ場所にバナーを貼っておけば、見逃される可能性は低いです。

今後、消費者のエシカルへのニーズは高まるはずです。多くのお客さんがエシカルの商品を求めるようになれば、ネット通販は実店舗よりも優位になります。