10xが開発不要でネットスーパーを立ち上げるサービス「Stailer(ステイラー)」を提供

5月27日、10xは開発不要でネットスーパーを立ち上げることができる「Stailer(ステイラー)」の提供を開始しました。「Stailer」はネットスーパーの立ち上げ、運営において、小売業が持つ既存の商品データを活用します。

10xが「Stailer」を提供する理由は、小売業がネットスーパーの立ち上げ、運営に抱えている問題を解決するためです。

「Stailer」のシステムの中でも、ネットスーパーに最適化されたスマホアプリは効果がありそうです。既にネットスーパーを運営している小売業は、「Stailer」を導入することで、スマホアプリのユーザビリティの改善が期待できます。

ネットスーパー支援サービス「Stailer」

5月27日、10xは開発不要でネットスーパーを立ち上げることができる「Stailer」の提供を開始しました。

10xは献立・買い物アプリ「タベリー」の開発・運営、食品EC事業の戦略コンサルティング、顧客開発およびオペレーション改善のBPOなどの事業を行っています。

「Stailer」は小売業のネットスーパーの立ち上げ、運営を支援するサービスです。

「Stailer」の特徴は、開発不要、既存システムを統合するAPIとデータベース、ネットスーパーに最適化されたスマホアプリの三つです。

「Stailer」は既にネットスーパーを運営している小売業、これからネットスーパーを運営する小売業、両方に対応したサービスです。

既にネットスーパーを運営している小売業では、既存のシステムを改修することなく、ユーザービリティに優れたスマホアプリを導入できます。

これからネットスーパーを運営する小売業では、既存の商品データを活用することで、ラストマイル配送、ドライブスルーなどに対応したネットスーパーを運営できます。

「Stailer」のホームページでは、導入事例としてイトーヨーカドーが紹介されています。

2020年2月期のイトーヨーカドーネットスーパーの売上高は39,732百万円となっていて、小売業が運営するネットスーパーの中でも最大規模のものです。ただ、売上高は2018年2月期が44,234百万円、2019年2月期が42,681百万円と減少傾向にあります。

今後、10xは小売業への「Stailer」の導入を進めて行く予定です。

なぜ「Stailer」を提供するのか

10xは小売業のネットスーパーの立ち上げ、運営を支援するサービス「Stailer」の提供を始めました。

10xが「Stailer」を提供する理由は、小売業がネットスーパーの立ち上げ、運営に抱えている問題を解決するためです。

小売業がネットスーパーを立ち上げ、運営することは難しいです。

小売業がネットスーパーを立ち上げ、運営するためには、システム開発・保守の費用が掛かり、商品のピックアップ、発送の人件費も掛かります。小売業がネットスーパーで利益を確保することは難しく、事業が拡大するスピードは遅いです。

ネットスーパーは一般的なECよりも立ち上げ、運営が難しいです。

ネットスーパーでは、高いレベルの品質管理が求められ、配送回数は多く、スマホアプリには優れたユーザービリティが必要です。商品を店舗から配送することも、ネットスーパーの運営が難しい理由の一つです。

「Stailer」は小売業がネットスーパの立ち上げ、運営で抱える問題を解決するサービスです。「Stailer」では、既存のシステムの商品データを活用でき、ユーザビリティに優れたスマホアプリがあります。

小売業は「Stailer」を導入することで、システム、スマホアプリの問題を解決できれば、商品のピックアップ、配送などのオペレーションに注力できます。

「Stailer」は導入企業を増やせるか

「Stailer」は既にネットスーパーを運営している小売業、これからネットスーパーを運営する小売業、両方に対応したサービスです。

「Stailer」はこれからネットスーパーを運営する小売業よりも、既にネットスーパーを運営している小売業に導入のチャンスがありそうです。

ネットスーパーは様々な理由から利用が進みません。ネットスーパーの利用が進まない理由の一つは、スマホアプリのユーザビリティです。

ネットスーパーは週に数回利用するもので、一回の買い物ではたくさんの商品を見ます。スマホアプリのユーザビリティが悪いと、利用者はすぐに買い物に疲れてしまい、長続きしません。

「Stailer」にはユーザビリティに優れたスマホアプリがあります。

10xは献立・買い物アプリ「タベリー」の開発・運営を行っています。「タベリー」は献立を見て、そのままネットスーパーで注文するスマホアプリです。

「タベリー」の開発・運営で培った献立、ネットスーパーのユーザビリティが、「Stailer」でも活かされることになります。

既にネットスーパーを運営している小売業の中には、スマホアプリのユーザビリティを改善するため、「Stailer」の導入を検討する企業があるはずです。

ネットスーパーを新規に立ち上げるため、「Stailer」を導入しようとする小売業は多くはないかもしれません。

「Stailer」の導入でネットスーパーのシステムの問題が解決したとしても、依然として、ネットスーパーで利益を確保するのは難しいことです。

「Stailer」は既にネットスーパーを運営している小売業への販売に注力すれば、導入企業を増やせるのではないでしょうか。

「Stailer」とローカルスーパーマーケット

10xが提供する「Stailer」は、小売業のネットスーパーの立ち上げ、運営を支援するサービスです。

ローカルスーパーマーケットにとって、「Stailer」はネットスーパーの立ち上げ、運営のよいソリューションになるかもしれません。

お客さんはいつも買い物をするスーパーマーケットの商品が、自宅にも届けば便利だと考えています。お客さんは新たにネットスーパーを利用したいのではなく、いつも買い物をするスーパーマーケットの商品を自宅に届けてもらいたいです。

ローカルスーパーマーケットのネットスーパーには、生産性・効率性は必要ありません。

商品のピッキング、配送に掛かるコストは、お客さんに負担してもらえばいいです。商品のピッキング、配送に掛かるコストをお客さんに負担してもらえれば、ネットスーパーは利益を確保しやすくなります。

いつも買い物をするスーパーマーケットの商品を自宅に届けてもらいたいお客さんは、商品のピッキング、配送に掛かるコストを負担するはずです。

ローカルスーパーマーケットにとって、ネットスーパーは売上を増やすためのものではありません。ローカルスーパーマーケットのネットスーパーは、既存顧客の買い物の利便性を向上させるためのものです。

ローカルスーパーマーケットは「Stailer」を導入すれば、システムの負担はなくなり、商品のピッキング、配送に注力できます。

ローカルスーパーマーケットがネットスーパーを立ち上げ、運営することは難しいですが、「Stailer」は選択肢の一つです。