ファミリーマートの加盟店の半数が時短営業を検討、24時間営業の問題は複雑化

ファミリーマートの加盟店の半数が時短営業を検討、24時間営業の問題は複雑化

2月にセブンイレブン本部と加盟店が24時間営業をめぐり対立していることがニュースになり、24時間営業の問題はコンビニ業界全体に拡大しています。先日、ファミリーマートが加盟店に行ったアンケート調査でも、加盟店の半分が時短営業を検討したいと回答しています。コンビニの24時間営業の問題は、各加盟店にとっては生活が掛かる死活問題であり、フランチャイズシステム全体の問題でもあります。

コンビニが24時間営業を続けることが難しい背景には、店舗数の増加による競争の激化、最低賃金の上昇の影響があります。深夜帯の客数が減り、アルバイトに支払う給料が増えれば、加盟店が深夜帯で利益を確保することは難しくなります。さらに、人手不足でアルバイトは職場を選べる有利な立場にあり、時給が際立って高いわけではなく、業務も大変なコンビニは、アルバイトの採用そのものでも苦戦します。

コンビニが24時間営業を止めると、コンビニ業界内部、外部で悪影響が出ます。24時間営業を止めた店舗では、競合のコンビニチェーン店へお客さんが流出したり、地域の物流効率が悪化するなどが考えられます。また、スーパーマーケット、ドラッグストア、ディスカウントストアの一部店舗は24時間営業をしており、深夜・早朝の時間帯に店舗を閉めると、他業種の競合店舗へお客さんが流出する可能性があります。

コンビニが加盟店に24時間営業を続けてもらうためには、加盟店の利益を増やさなければなりません。加盟店の利益を増やす方法には、コンビニが加盟店に資金援助をする方法と、加盟店の利益アップを支援する方法があります。前者の方法はフランチャイズシステムの利益配分の見直しであるのに対し、後者の方法はコンビニチェーン全体の利益の増加であるため、後者の方がコンビニ・加盟店の両方にとってポジティブです。

ファミリーマートの加盟店で時短営業を検討する割合は半分半分

7月26日、ファミリーマートは全国約15,000のフランチャイズ加盟店に実施した、時短営業に関するアンケート調査の結果を発表しました。アンケートに回答したのは14,572店舗で、回答率は98.1%でした。時短営業の是非について、「検討したい」は7,039店舗(48.3%)、「検討しない」は7,106店舗(48.8%)、「その他」は427店舗(2.9%)で、「検討したい」と「検討しない」はほぼ同数です。

ファミリーマートはアンケート結果について、時短営業を検討したい店舗数が想定よりも多かったとしています。コンビニを取り巻く環境の変化によって、コンビニの強みである、24時間営業を維持することが難しくなっています。ファミリーマートの加盟店が24時間営業を維持できなくなっていることは問題ですが、同時に、加盟店の中でも、うまく行っている店舗、うまく行っていない店舗の分断が起きていることも問題です。

客不足・従業員不足で24時間営業の負担が重くなる

ファミリーマートの加盟店の中で、時短営業を検討したいと回答した加のは7,039店舗で、回答全体の48.3%です。加盟店が時短営業を検討する理由は、「深夜帯の客数が少なく収支改善可能」は47.6%、「人手不足」は46.4%でした。深夜帯は客数、従業員とも少ないという内容で、人口の減少、店舗数の増加の影響があります。

コンビニのほとんどの店舗が24時間営業をしていて、コンビニが24時間営業であることは、当然のように社会から期待されています。しかし、コンビニの店舗中には、儲かっている店舗、儲かっていない店舗が混在しています。深夜帯の客数が少ない店舗は、24時間営業を止めることで、利益を増やせる可能性があります。24時間営業が利益を減らしている加盟店が、時短営業を検討することは順当です。

コンビニが24時間営業をするためには、深夜・早朝の時間帯に働いていくれるアルバイトが必要です。アルバイトを確保できない店舗は、オーナー、あるいは、オーナーの親族が、深夜・早朝の時間帯に働かなければなりません。オーナー・オーナーの親族が、深夜・早朝の時間帯に働くことが負担になっている加盟店は、時短営業をしたいです。

ファミリーマートのアンケート調査には、14,572の加盟店が回答しており、コンビニの時短営業の調査では大規模のものです。約半数の加盟店が時短営業を検討したいと回答していることからも、24時間営業の維持が難しくなっていることが分かります。コンビニの店舗数が増えれば増えるほど、深夜・早朝の時間帯の客不足、従業員不足が拡大するため、24時間営業の問題はコンビニ業界全体の問題だと言えます。

加盟店の利害の対立はフランチャイズシステムの脅威

ファミリーマートの加盟店の中で、時短営業を検討しないと回答したのは7,106店舗で、回答全体の48.8%です。加盟店が時短営業を検討しない理由は、「売上に対する悪影響があるため」は46.6%、「24時間営業に支障がない」は22.3%、「店舗の開店・閉店業務作業に負担がかかる」は20.3%でした。時短営業を検討しない加盟店は、24時間営業を維持することに大きな負担を感じていないことになります。

コンビニのフランチャイズ加盟店は、すべての店舗が同じフランチャイズシステムのもとで事業を行っています。今回、ファミリーマートのアンケート調査で、時短営業を希望する店舗・希望しない店舗がほぼ半々に別れたことは、フランチャイズシステムに問題を引き起こします。コンビニの24時間営業の問題は、各加盟店単体の問題だけではなく、加盟店同士の利害も関係する、フランチャイズシステム全体の問題です。

コンビニは早朝・午前中の商品を補充するため、深夜の時間帯にも商品の納入を行っています。コンビニは特定の地域に店舗を増やす、ドミナント戦略を進めています。店舗同士の距離を近付けることにより、物流効率が良くなります。もし、地域の一部の加盟店が24時間営業を止めてしまうと、深夜の時間帯の物流効率にも影響が出ます。

儲かっていない加盟店が24時間営業を止めてしまうと、儲かっている加盟店に悪影響を与える可能性があります。今後、コンビニは24時間営業を維持するための対策を強化しますが、すべての加盟店を満足させることは難しそうです。現在、儲かっていない加盟店の意見を見ることが多いですが、儲かっている加盟店にも意見があり、加盟店同士の利害の対立が激しくなると、問題の解決はさらに困難になります。

最低賃金の上昇がコンビニの24時間営業に問題を引き起こす

コンビニの24時間営業の問題について、加盟店のインタビュー記事を目にする機会が増えています。コンビニの加盟店が抱えている問題として、最低賃金の上昇が取り上げられることが多いです。厚生労働省が8月9日発表した、2019年度の都道府県別最低賃金は、全国平均で前年度比27円上昇の901円でした。同一労働同一賃金、男女平等の観点からも、最低賃金の上昇は今後も続いて行くと考えられます。

最低賃金が上昇すると、コンビニの加盟店がアルバイトに支払う給料が増えます。深夜・早朝の時間帯においても、今まで以上に売上を増やさなければならなくなります。深夜・早朝の時間帯の売上が増えず、アルバイトに支払う給料だけが増えると、加盟店の利益が減少してしまいます。深夜・早朝の時間帯の売上が少ない加盟店は、最低賃金上昇の影響大きく、24時間営業を維持することが難しくなります。

最低賃金の上昇はコンビニの加盟店を直撃

最低賃金の上昇はすべての企業に影響を与えるもので、小売業でも最低賃金の上昇によって、営業利益率が悪化する企業が多いです。ただ、コンビニは小売業の中で営業利益率が高く、コンビニで最低賃金の上昇が大きな問題になることには意外な感じもします。コンビニはフランチャイズシステムで運営されているため、アルバイトを雇用するのも加盟店で、最低賃金の上昇は加盟店の利益を直撃する状況になっています。

フランチャイズシステムではない小売業の場合、企業は店舗を直営店として運営していて、アルバイトを雇用しています。チェーン展開されている店舗の中には、儲かっている店舗と、「不採算店舗」と呼ばれる儲かっていない店舗があります。儲かっていない店舗の費用は、儲かっている店舗の利益で補っています。最低賃金の上昇についても、儲かっている店舗が補うので問題にはなりません。

コンビニのようなフランチャイズシステムの場合、チェーン展開している店舗数は多いですが、加盟店は独立した事業主であり、店舗同士は繋がっていません。フランチャイズシステムではない小売業のように、儲かっていない店舗が儲かっている店舗に助けてもらうことはできません。コンビニの24時間営業の問題が大きくなった背景には、最低賃金の上昇に耐えられない、儲かっていない加盟店の厳しい経営環境があります。

コンビニの24時間営業の問題は、フランチャイズシステムの問題であるとも言えます。コンビニは小型の店舗で狭い商圏をターゲットにしているため、各店舗の売上が大きく増えることは期待できません。売上が増えない中で、最低賃金の上昇だけが続けば、加盟店の利益は減少し続けます。コンビニ本部が儲かっていない加盟店を何らかの形でサポートしなければ、儲かっていない加盟店の経営環境は厳しいままです。

なぜコンビニはアルバイトの採用が難しいのか

コンビニは店舗数が多いため、家から近い、学校から近いなど、都合の良い立地にある店舗で働きやすいです。また、深夜・早朝は時給が高く、お金を稼ぎたい人とっても魅力的な職場です。以前は、コンビニのアルバイトは大学生に人気でしたが、最近は人気が低下しているようです。コンビニの加盟店は最低賃金の上昇だけでなく、アルバイトの採用そのものも難しく、複雑な悩みを抱えています。

コンビニで働きたくない人の意見としてよく見聞きするのは、業務の大変さです。コンビニは狭い店舗で効率よく商品を販売しているため、商品の補充とレジが繰り返し発生し、休む暇がありません。さらに、各種料金の支払、宅配便、スマホ決済、ECの商品受け取りなど、次々に新しい業務が追加されます。時間を切り売りしてお金を稼ぐアルバイトの立場では、業務が大変なコンビニは魅力的な職場であるとは言えません。

コンビニのアルバイトの人気低下には、若者の価値観の変化も関係しているのではないかと思います。深夜・早朝のアルバイトは時給は高いものの、トラブルに巻き込まれるリスクがあり、日中は活動できなくなります。大学生はコンビニで深夜・早朝に働いてお金を稼ぐよりも、将来の就職に活かせるようなアルバイトを望んでいます。目先の高い時給を得るのではなく、将来の高い給料を目指すという価値観です。

コンビニの24時間営業の問題が注目されたことで、深夜・早朝のアルバイト不足が広く知られるようになりました。人手不足の職場は、それだけ辞める人が多く、働きたい人が少ないということです。コンビニの深夜・早朝のアルバイトが不足している事実は、求職者にネガティブな印象を与え、さらに採用が難しくなるかもしれません。

コンビニが24時間営業を止めるとどのような影響が出るか

ファミリーマートのアンケート調査では、回答した加盟店の約半数が時短営業を検討しています。ファミリーマートの多くの加盟店が24時間営業に問題を抱えていて、一部の問題ではありません。24時間営業を検討する加盟店の数を見ると、すべての店舗が24時間営業を続けることは不可能ではないでしょうか。今後はファミリーマートの中でも、24時間営業をする店舗、しない店舗が混在することになると思います。

コンビニが24時間営業を止めると、コンビニ業界の内部、コンビニ業界の外部、両方で悪影響が出ると考えられます。コンビニ業界の内部においては、競合店舗へのお客さん流出による売上の減少、物流効率悪化によるコストの上昇が懸念されています。コンビニ業界の外部においては、スーパーマーケット、ドラッグストア、ディスカウントストアなど、一部で24時間営業をする競合との競争で劣勢になる不安があります。

24時間営業を止めることはコンビニチェーン全体に悪影響

コンビニは24時間営業しない店舗を実験的に運営して、売上・利益、店舗運営にどのような影響があるのかを検証しています。これまでの実験から分かっていることは、24時間営業を止めると、売上・利益が減り、物流効率が悪化する可能性があるというものです。ただ、売上・利益が増加するケースがまったくないというわけではないので、24時間営業を止めることによる影響を断定的に評価することは難しいです。

コンビニは深夜の時間帯に、商品の補充、陳列の修正、店内の掃除など、メンテナンスを行っています。深夜の時間帯に行われるメンテナンスは、翌日の売上を増やすためのものです。24時間営業を止めると、これまで深夜の時間帯に行っていたメンテナンスの質が下がり、翌日の売上が減ることが分かっています。また、24時間営業を止めると、お客さんに不安を持たれるため、客離れ・売上減少に繋がるリスクもあります。

コンビニ本部は加盟店の一部が24時間営業を止めることで、納品の物流効率が悪化して、コストが上昇することを懸念しています。24時間営業を止める店舗は、深夜の時間帯に納品できなくなるため、別の時間帯に納品しなければならなくなります。地域の中で24時間営業を止める店舗があると、地域にあるすべての店舗の納品に影響が出ます。物流効率については、加盟店単独の問題ではなく、地域の加盟店全体の問題です。

コンビニ本部は24時間営業を止める店舗が増えると、ロイヤリティが減るので、24時間営業を止めたくないという意見があります。これは正しいですが、コンビニチェーン全体の利益を守る意味でも、コンビニ本部は24時間営業を止めたくありません。24時間営業を止める店舗が増えると、コンビニチェーン全体のイメージが低下し、物流効率も悪化するため、儲かっている加盟店にも悪影響が出ます。

24時間営業を止めることは他業種との競争にも悪影響

コンビニが24時間営業を止めることは、スーパーマーケット、ドラッグストア、ディスカウントストアなど、他業種との競争にも影響があります。節約志向を背景に、ドラッグストア、ディスカウントストアは店舗数を増やしています。コンビニは他業種との競争が激しくなる中で、24時間営業を止めることはリスクが大きいです。

人口の減少が続くこと、高齢化社会が進むことを考えると、24時間営業のマーケットはそれほど魅力的なものではありません。しかし、スーパーマーケット、ドラッグストア、ディスカウントストアの一部店舗は24時間営業を行っており、今後、24時間営業の店舗が増えるかもしれません。コンビニの24時間営業の店舗が減り、他業種の24時間営業の店舗が増えるのであれば、コンビニにとってはネガティブです。

ドラッグストアは営業利益率が高く、新規出店の余力を持っています。ドラッグストアの24時間営業の店舗が増えるかどうかは分かりませんが、もし増えれば、24時間営業のマーケットで存在感が大きくなります。コンビニは店舗が近く、食品の質が高いことが強みですが、ドラッグストアは品揃えの豊富さが強みです。ライフスタイルの変化によっては、店舗の近さ、食品の質よりも、品揃えの豊富さが重要になる可能性はあります。

コンビニの24時間営業は深夜・早朝の売上を得るだけではなく、お客さんにいつでも買い物をしてもらい、買い物回数を増やす効果もあります。買い物回数が増えれば増えるほど、お客さんは店舗に愛着を感じ、長く買い物をしてもらえます。例えば、早朝・日中・深夜にコンビニで買い物をしているお客さんが、日中だけしか買い物をしなくなれば、店舗への愛着が薄れ、日中も買い物をしなくなるというのはあり得ます。

コンビニは24時間営業の問題をどのようにして解決するか

コンビニは自社の利益、フランチャイズシステムを守るため、加盟店が24時間営業を続けていけるように支援をする計画です。加盟店が24時間営業を続けられない理由は、深夜帯の客数が少なく、最低賃金の上昇が続いており、利益の確保が難しくなっているためです。コンビニの目標は、深夜帯の客数が少なくても、最低賃金の上昇が続いても、加盟店が充分な利益を確保し、24時間営業を維持できるようにすることです。

コンビニが加盟店の24時間営業を支援する方法は、二つ考えられます。一つは、コンビニが加盟店に対して支援金を出す、または、ロイヤリティ(販売手数料)を減額するなど、加盟店の利益を増やす方法です。もう一つは、加盟店の売上アップ・コスト削減の支援をすることで、加盟店の利益を増やす方法です。コンビニの取り組みを見ると、コンビニチェーン全体の利益が増える後者の方法で、加盟店を支援して行くことになりそうです。

コンビニが加盟店に資金を提供して支援する方法

コンビニのようなフランチャイズシステムでは、本部は加盟店に商品・ノウハウを提供し、加盟店は対価として本部にロイヤリティを支払っています。本部と加盟店は共同で事業を行い、事業で稼いだ利益を分け合うシステムです。コンビニの24時間営業の問題は、加盟店の利益の確保が難しくなっていることです。本部と加盟店の利益配分のルールを変更することで、加盟店の利益を増やすことができます。

セブンイレブンは2017年9月より、加盟店が本部に支払うロイヤリティを1%引き下げています。また、ファミリーマートには、24時間営業の店舗に毎月10万円を支払う「24時間営業支援金」があります。セブンイレブン、ファミリーマートの施策は、加盟店の利益を増やし、店舗の経営に余裕を持たせるものです。本部からの資金援助により、加盟店は深夜帯の客数の減少、最低賃金の上昇への対応が可能になります。

コンビニが加盟店に資金援助することには効果がありますが、コンビニに資金的な余裕があるわけではありません。ユニー・ファミリーマートホールディングスの2019年2月期の決算資料によると、国内店舗数は16,430店舗、事業利益は51,553百万円でした。事業利益を国内店舗数で割ると、一店舗あたりの事業利益は約310万円になります。ファミリーマートが加盟店に年間310万円の資金援助をすると、企業の利益はゼロになります。

コンビニが加盟店に資金支援をする方法は、24時間営業の解決策にはならないと思います。本部の利益が減ること、加盟店を支援する資金の余力が小さいことが理由です。コンビニは営業利益率が高く、儲かっているイメージもありますが、加盟店一店舗あたりの営業利益は少ないです。コンビニが加盟店に資金支援をする方法は、利益分配の方法を変更するだけなので、持続性・成長性がなく、効果は限定的だと考えられます。

コンビニが加盟店の利益が増えるように支援する方法

コンビニが24時間営業を維持するためには、加盟店が深夜帯の客数の減少、最低賃金の上昇を吸収できるように、加盟店の利益を増やさなければなりません。加盟店の売上を増やし、コストを削減すれば、加盟店の利益を増やすことができます。コンビニにとっては、加盟店に資金援助をするよりも、加盟店の売上アップ・コスト削減による利益の増加を支援する方が、コンビニチェーン全体の利益が増えるのでポジティブです。

女性の社会進出、高齢化社会の進行により、中食市場の拡大が続いています。惣菜、冷凍食品を購入する人が増えていて、コンビニにも惣菜、冷凍食品を販売して売上を伸ばせるチャンスがあります。セブンイレブンは中食市場の取り込みに注力していて、冷凍食品の売り場が拡大した、新レイアウトへの変更を進めています。中食市場はコンビニにとっても新しいマーケットで、加盟店の売上アップが見込めます。

加盟店のコスト削減についても、コンビニは様々な新設備の導入を始めています。具体的な設備には、レジ業務を削減する「セルフレジ(スマホ決済)」、商品補充作業・商品前出し業務を削減する「スライド式陳列棚」、発注業務を削減する「自動発注(AI発注)」などがあります。新設備の導入によるコスト削減効果は確実性があり、すべての加盟店に効果があるため、売上アップよりも重要な施策であると言えます。

コンビニの加盟店が最低賃金の上昇に合わせて、利益を増やし続けることは困難です。コンビニの店舗は狭く、商圏・商圏人口は限定的なので、加盟店の売上が何年間も継続的に伸びる、あるいは、短期的に大きく伸びることはありません。コンビニが加盟店の利益を増やし続けるためには、中食市場のような新しいマーケットを取り込むことと、確実な利益への貢献が期待できる、コスト削減に取り組むことが重要です。