小売業は楽天と提携することで実店舗・ECサイトの集客力を強化

小売業は楽天と提携することで実店舗・ECサイトの集客力を強化

ビックカメラ、西友、アルペン、コーナン商事など、小売業が楽天と提携して、実店舗、ECサイトを強化する動きがあります。ビックカメラは2018年4月、西友は2018年10月に、それぞれ楽天と共同で運営するECサイトをオープンしました。また、アルペン、コーナン商事は4月1日より、楽天スーパーポイントを持つ楽天の会員に買い物をしてもらうため、運営する店舗に楽天ポイントカードを導入しています。

小売業が楽天と提携する理由は、実店舗、ECサイトの両方で、集客に課題を抱えているからだと考えられます。実店舗は同業種との競争、業種の垣根を超えた競争、人口の減少、ECの拡大などにより客数が減り、ECサイトでは客数を増やすためのノウハウが不足しています。1億を超える巨大な会員基盤、楽天スーパーポイントを持つ楽天と提携することにより、小売業は実店舗・ECサイトへの送客が期待できます。

楽天が保有するデジタル領域の人材、ノウハウは小売業が楽天と提携する目的です。ビックカメラ、西友はそれぞれ自社でECサイトを運営して来ましたが、新たに「楽天ビック」、「楽天西友ネットスーパー」をオープンさせています。ビックカメラ、西友の自社ECサイトが必ずしもうまく行っていないわけではありませんが、人材とノウハウを持つ楽天と提携することにより、さらにECサイトを強化できます。

小売業が取り組んでいるネットとリアルが融合したオムニチャネルは、楽天と提携することで実現できる可能性があります。ネットで注文して実店舗で受け取る買い物方法は、ECサイト、スマホアプリのノウハウを持つ楽天との提携で実現できそうです。楽天とビックカメラが共同で運営する「楽天ビック」では、家電領域での新しい買い物体験の模索が行われていて、オムニチャネルに取り組んでいる小売業にも参考になります。

ビックカメラ・西友・アルペン・コーナン商事は楽天と提携

ビックカメラと西友はそれぞれ、2018年4月、2018年10月に、楽天と共同で運営するECサイトをオープンしています。ビックカメラ、西友が楽天と共同でECサイトを運営する狙いは、集客力の強化、物流網の構築、買い物体験の改良、独自商品の開発などです。ビックカメラ、西友ともに、自社でもECサイトを運営して来ましたが、楽天と共同運営をすることで、さらにECサイトを強化しようとしています。

アルペンとコーナン商事は2019年4月に、楽天ポイントカードを導入しています。アルペンとコーナン商事が楽天ポイントカードを導入する目的は、楽天スーパーポイントを持つ楽天会員を店舗に取り込み、集客力の強化、顧客の多様化を図るためです。実店舗とEコマース企業は競合するものだと見られていますが、小売業が実店舗・ECサイトの集客力を強化するために楽天と提携するのを見ると、関係性も変わりつつあります。

ビックカメラ・西友は楽天とECサイトを運営

ビックカメラと楽天は2018年4月11日、共同で運営するECサイト「楽天ビック」をオープンしました。また、西友と楽天は2018年10月25日、共同で運営するECサイト「楽天西友ネットスーパー」をオープンしました。実店舗と楽天のようなEコマース企業は競合していると考えられてきましたが、ビックカメラ、西友が楽天と共同でECサイトの運営を開始したことは、これまでにない新しい動きです。

ビックカメラは自社のECサイトを持ち、以前より楽天市場に「ビックカメラ楽天市場店」を出店していました。「楽天ビック」は家電領域において、これまでにない新しい買い物体験を提供する狙いがあります。「楽天ビック」が提供する買い物体験には、家電の購入から設置までをスムーズに依頼できる仕組み、ビックカメラ実店舗の在庫確認、独自商品の開発、店頭受け取り、楽天スーパーポイントの利用が含まれています。

西友は自社でネットスーパーを運営していましたが、楽天と共同で運営する「楽天西友ネットスーパー」に統合される形になっています。西友は従来のネットスーパーの運営において、配送のキャパシティに問題を抱えて来ました。「楽天西友ネットスーパー」では、楽天スーパーポイントを持つ楽天会員を取り込み、売上を増やし、物流網を強化することで、配送のキャパシティの問題を解決する狙いがあります。

ビックカメラ、西友は2018年にそれぞれ、楽天と共同で運営するECサイトをオープンしました。ビックカメラ、西友は自社でECサイトを運営して来ましたが、楽天と提携することで、さらにECサイトの売上を伸ばせると考えたことになります。小売業が楽天のようなECのノウハウを持つEコマース企業と提携することは、ECサイトを強化する方法の一つとして、今後増えて来るかもしれません。

アルペン・コーナン商事は楽天ポイントカードを導入

アルペンは4月1日より、アルペングループが運営するスポーツ用品店全401店舗において、楽天ポイントカードの導入、「アルペングループ 楽天カード」の発行を開始しました。また、コーナン商事は4月1日より、コーナン商事が運営する346店舗において、楽天ポイントカードの導入を開始しました。アルペン、コーナン商事は同じ日に楽天ポイントカードを導入しており、小売業と楽天との提携が拡大しています。

アルペンが楽天と提携する目的は、楽天スーパーポイントを持つ楽天会員を店舗に呼び込むためです。アルペンと楽天が行った共同記者会見では、リアルとネットの融合、O2Oについても言及されています。将来的には、楽天市場で購入した商品をアルペンの実店舗で受け取る、楽天市場とアルペンの実店舗を利用する顧客の行動履歴を分析するなど、リアルとネットの融合を推し進める方向へと向かいそうです。

コーナン商事もアルペンと同様に楽天ポイントカードを導入しており、目的も楽天スーパーポイントを持つ楽天会員の取り込みです。リフォーム、動物病院サービスなど、高単価の商品・サービスにも楽天スーパーポイントが付与されるため、店舗の集客力アップが見込まれます。ホームセンター業界は歴史が古く、デジタルシフトが遅いことを考えると、コーナン商事が楽天と提携をしたことは大きな変化です。

アルペン、コーナン商事ともに、楽天が持つ会員基盤を活用して、店舗の集客力を強化することを期待しています。コーナン商事は楽天ポイントカードの導入にあたって、若いお客さんの取り込みを狙いとして挙げています。小売業は楽天のような巨大な会員基盤を持つネット企業と提携することにより、実店舗とは異なる客層にリーチできるようになるため、客数の増加、客層の多様化の効果が得られます。

楽天は会員基盤と実店舗・ECサイトへの送客力を保有

楽天は1億を超える楽天IDと楽天スーパーポイントを持ち、楽天スーパーポイントが利用できる「楽天経済圏」を拡大しています。「楽天経済圏」には多くの飲食店、小売店が参加していて、楽天スーパーポイントを持つ楽天会員に利用してもらえれば、客数・売上の増加が見込めます。楽天は購買力のある、巨大な会員基盤を保有していて、リアル・ネットの両方において、楽天会員を送客して、売上を増やす力があります。

小売業を取り巻く競争環境は厳しく、既存店では客数の減少が起こり、ECサイトでは客数を増やすことが難しい状況です。小売業は既存店とECサイトの両方で客数を増やすことを望んでいて、楽天が保有する巨大な送客力へ注目が集まるのは順当です。小売業は「楽天経済圏」に参加することにより、楽天スーパーポイントの利用による客数・売上の増加が見込め、楽天スーパーポイントが利用できることは競合店舗との差別化にもなります。

楽天が保有する会員基盤・経済圏・送客力

楽天のホームページにある資料によると、楽天の会員数は1億以上、国内EC流通総額は3.4兆円、楽天カード取扱高は7.5兆円となっています。楽天の会員は楽天市場で買い物をすると、楽天スーパーポイントというポイントが貯まります。楽天スーパーポイントが利用できる店舗、あるいは事業者の集合体は「楽天経済圏」と呼ばれていて、楽天は「楽天経済圏」を拡大することで、消費活動を活性化しようとしています。

楽天にはSPU(スーパーポイントアッププログラム)というシステムがあり、特定の条件を満たすと、楽天市場の買い物で最大16倍の楽天スーパーポイントが貯まります。楽天市場で買い物をする楽天の会員は、買い物をするたびに、次回の買い物で使える楽天スーパーポイントを保有することになります。楽天スーパーポイントが次の買い物に繋がるため、楽天経済圏の中で消費活動が次々に連鎖することになります。

楽天スーパーポイントが使える「楽天経済圏」には、グルメ・飲食、ショッピング、美容・趣味、暮らし、サービスなど、様々なジャンルの店舗が参加しています。「楽天経済圏」に参加している店舗は、楽天スーパーポイントを持つ楽天会員の利用が期待できます。楽天市場では最大で楽天スーパーポイントが16倍も貯まるので、楽天市場で獲得した大量の楽天スーパーポイントが店舗に流れ込めば、売上が増えるチャンスがあります。

消費活動がスマートフォンから始まるようになっているため、楽天が保有する巨大な会員基盤と送客力の価値が高まっています。楽天の会員がある店舗で買い物をしようとした時に、楽天スーパーポイントが利用できれば、買い物をしてもらえる可能性が高くなります。店舗での買い物でも楽天スーパーポイントが貯まるので、楽天スーパーポイントが利用できることが、お客さんを囲い込む役割も果たします。

小売業は楽天の会員基盤を活用して集客力を強化したい

小売業では同業種との競争、業種の垣根を超えた競争、ECの拡大、人口減少といった要因により、既存店の客数が減少しています。また、小売業はECの拡大にも取り組んでいますが、ECの売上を順調に伸ばせているのは少数の企業だけです。小売業は実店舗とECサイトの両方の客数を増やす必要があり、巨大な会員基盤と楽天スーパーポイントが使える「楽天経済圏」を持つ、楽天と提携をする企業が増えるのは順当です。

小売業の決算説明会資料を見ていると、既存店の客数が減少する企業が増えています。小売業が既存店の客数を増やす方法の一つとして、楽天との提携は効果的です。4月1日に楽天ポイントカードを導入したコーナン商事は、ホームセンター業界では唯一、楽天スーパーポイントが使える店舗になりました。楽天の会員がホームセンターで買い物をする時に、楽天スーパーポイントが使えることで選ばれやすくなります。

小売業が集客力を強化したいのは既存店だけでなく、ECサイトにおいても同様です。ネットショッピングに関するアンケート調査を見ると、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、ZOZOTOWNなど、少数の企業が運営するECサイトが多数のお客さんを囲い込んでいます。小売業が自社単独でECサイトの客数を増やすことは難しく、ECサイトの客数を増やすために、楽天と提携をすることは効果的です。

実店舗はEコマース企業にお客さんを奪われているため、小売業が楽天と提携をすることには不思議な感じもします。近年、楽天と提携をする小売業が増えているのを見ると、実店舗とEコマース企業は協調する方向へと転換するのかもしれません。人口減少の影響は大きく、小売業では客数が減るだけでなく、従業員の確保も難しくなっていることもあり、外部の企業との提携が活発になって行くのではないでしょうか。

楽天はデジタル領域の人材とECのノウハウを保有

楽天は二十数年に渡る楽天市場の運営を通じて、デジタル領域の人材を育成し、ECのノウハウを蓄積しています。楽天市場で買い物をするお客さんからすると、楽天市場のページの見た目にはこれといった変化はなく、ずっと変わっていないようにも見えます。しかし、楽天市場の裏側では、売上を増やすために多くの試行錯誤が行われていて、デジタル領域で働いている社員の経験、蓄積したノウハウには価値があります。

小売業はECの売上を増やそうと取り組んでいますが、人材不足、ノウハウ不足で売上を増やせている企業は少数です。ECサイトの運営に苦労している小売業にとって、人材とノウハウを持つ、楽天と提携をすることは良い方法です。小売業はもともと人材の採用に苦戦して来ましたが、人口の減少、優秀な技術者の獲得競争の激化などにより、小売業が自社でECサイトを運営することはますます難しくなっています。

楽天は楽天市場の運営で人材育成・ノウハウ蓄積

楽天が運営するネットモール「楽天市場」がオープンしたのは1997年で、現在、国内ではAmazonについで二番目に流通総額が大きいとされています。楽天は二十数年に渡って楽天市場を運営していて、その間に採用・育成したデジタル領域の人材、蓄積したECのノウハウには価値があります。業界を問わず、デジタルマーケティングの重要性が高まったことにより、楽天が保有する人材・ノウハウの価値も高まっています。

楽天市場で買い物をしていると、商品ページのレイアウト、コンテンツにはこれといった変化がなく、何も変わっていないように見えます。実際には、楽天市場の裏側では多くの社員が働いていて、楽天市場では常にアップデートが行われています。商品検索のアルゴリズム、商品写真の枚数・質、商品説明文、バナー広告の表示位置、レコメンド商品を表示するアルゴリズムなどは、楽天市場の売上に影響を与える要素です。

デジタルマーケティングの重要性が高まっていて、デジタル領域の人材を必要としているのは小売業だけではありません。企業はデジタル領域の人材を必要としていますが、自社で育成することは難しく、他社の経験がある人材を中途採用しなければなりません。デジタル領域で豊富な経験を持つ人材がいるのは少数のネット企業だけで、楽天が保有するデジタル領域の人材には大きな価値があります。

楽天は楽天スーパーポイントが利用できる「楽天経済圏」を拡大していますが、これは楽天会員の利便性のためです。一方で視点を変えると、店舗・事業者は「楽天経済圏」に参加することで、楽天が保有するデジタルマーケティングのノウハウを活用できます。店舗・事業者が「楽天経済圏」に参加する理由は、客数・売上の増加が見込めるだけではなく、デジタルマーケティングのノウハウ活用への期待もあるのではないでしょうか。

小売業は楽天とともにECサイトを強化したい

小売業はECの売上を伸ばすことに取り組んでいますが、売上を大きく伸ばしている企業は少ないです。ECサイトの形はあるものの、目を引くコンテンツ、セールもなく、停滞感があります。小売業がECサイトを強化できない理由は、デジタル領域の経験を持つ人材がいないためだと考えられます。自社でECサイトの強化が難しいのであれば、人材とノウハウを持つ、楽天と共同で運営するのは効果的な方法です。

小売業はデジタル領域の経験を持つ人材を採用したいところですが、そのような人材を採用することは非常に難しいです。デジタルマーケティングの重要性が高まったことと、人口の減少が同時に起こっていることにより、デジタル領域の人材の価値が著しく高まっています。小売業はもともと就職先として不人気で、人材の採用では苦戦して来ましたが、デジタル領域の人材の採用はさらに難しい状況です。

小売業がデジタル領域の人材の採用が難しいのであれば、デジタル領域の優れた人材を抱える、楽天と提携するのは良い方法です。楽天は楽天市場の運営でノウハウを蓄積しており、デジタル領域で売上を伸ばすノウハウがあります。ビックカメラの「楽天ビック」、西友の「楽天西友ネットスーパー」は、楽天と共同で運営することにより、自社単独で運営するよりも売上を伸ばせるチャンスがあります。

楽天がビックカメラ以外の家電量販店、西友以外のスーパーマーケットと共同で、ECサイトを運営する可能性は低いです。各業種ごとに楽天スーパーポイントを使って買い物ができる、品揃え豊富なECサイトが一つあれば、楽天の会員を充分に満足させられるためです。今後、ビックカメラ、西友のように、各業種の大手企業が楽天と共同でECサイトを運営するケースが出て来るのではないかと思います。

小売業は楽天との連携にオムニチャネル実現の可能性がある

小売業はネットとリアルが融合したオムニチャネルに取り組んでいますが、デジタル領域の人材を採用することは難しく、オムニチャネルが進んでいるのは少数の企業だけです。オムニチャネルが小売業に不可欠な理由は、お客さんに便利な買い物体験を提供することができ、機会損失の解消で売上の増加が見込めるためです。しかし、ECサイトを自社で運営するだけでも難しく、ネットとリアルの融合はさらに難しいです。

小売業が自社単独でオムニチャネルを実現することが難しい場合、楽天と共同でオムニチャネルに取り組むのは良い方法です。楽天はデジタル領域の人材を抱えていて、ECのノウハウを蓄積しています。ネットで注文して実店舗で受け取る買い物方法は、楽天と連携することで実現できる可能性があります。「楽天ビック」は家電領域での新しい買い物体験を模索していて、オムニチャネルの実現を目指す小売業にも参考になります。

オムニチャネルへの期待は大きいが実現は困難

ネットとリアルが融合したオムニチャネルは、小売業の未来に不可欠なものであると考えられています。オムニチャネルとは何か、小売業やお客さんにどのようなメリットがあるかについても、広く知られるようになって来ました。ただ、ネットとリアルが融合した買い物体験を提供するためには、システム、物流、従業員教育など、様々な投資が必要になるため、オムニチャネルを推進できている小売業は多くはありません。

小売業にとってオムニチャネルが重要になる理由は、ネットとリアルが融合することによって、お客さんの買い物回数、購入点数が増えるためです。例えば、お客さんが実店舗で欲しい商品を探せなかったり、在庫がなかったりすると、小売業は売上を逃してしまいます。ネットとリアルが融合したオムニチャネルがあれば、これまで存在していた機会損失の解消に繋がり、逃していた売上を獲得できるようになります。

多くの小売業がECサイトの運営に苦戦していることを考えると、ネットとリアルが融合したオムニチャネルの実現はさらに困難です。また、オムニチャネルの実現には、デジタルマーケティング、物流、従業員教育など、各領域の経験がある人材が必要になります。このような人材は小売業だけではなく、すべての業界で必要とされているため、小売業が優秀な人材を採用して、オムニチャネルを推進して行くことは難しいです。

小売業がネットとリアルが融合したオムニチャネルを実現することは難しいですが、買い物体験のデジタル化は必要なものです。お客さんは買い物の情報収集をスマートフォンから開始するので、ネットで接点を持てなければ、買い物をしてもらえるチャンスが減ります。ECサイトやオムニチャネルが難しくても、店内の在庫を検索する機能は、すべての小売業に求められるデジタル対応ではないかと思います。

オムニチャネルは楽天との提携でも実現できる

小売業がオムニチャネルを実現する場合、システムは外部のプラットフォームを使わず、自社で開発しているケースが多いようです。小売業がお客さんに提供したい買い物体験は、企業によって異なるため、自社でシステムを開発するのは適切な選択です。ただ、オムニチャネルを自社だけで実現することが難しい場合、楽天のようなプラットフォーマーと連携する方法も、選択肢として有効ではないでしょうか。

楽天にはネットモール「楽天市場」とスマホアプリがあり、運用実績とノウハウもあります。小売業は楽天に商品情報・在庫情報を提供すれば、お客さんが楽天市場で商品を注文して、実店舗で受け取る買い物方法は実現できそうです。どこまで買い物体験を洗練させて行くかというのは、小売業によって目標が異なります。ネットで注文して実店舗で受け取ることができるだけでも、お客さんは充分に便利で、売上も増えます。

小売業が楽天と提携してオムニチャネルを実現する場合、システム利用手数料、販売データの取扱が問題になりそうです。システム利用手数料が大きければ、小売業の利益は減りますし、販売データが取得できなければ、オムニチャネルの意義が失われてしまいます。実際に実現できるかどうかは分かりませんが、小売業でオムニチャネルの重要性が今以上に高まれば、楽天がオムニチャネルに取り組むこともあると思います。

今後、ビックカメラ、西友がそれぞれ楽天と共同運営するECサイトが、どのような買い物体験を提供するのかは注目です。「楽天ビック」では、ビックカメラの実店舗の在庫確認、実店舗での商品受け取り、設置工事・リサイクル品回収の申込み、当日配達が可能になっています。ビックカメラは「楽天ビック」を楽天と共同運営することで、これまでにはない、新しい買い物体験を作り出すことができるかもしれません。