家事の時間を節約したい共働き世帯の増加により洗濯代行が人気

家事の時間を節約したい共働き世帯の増加により洗濯代行が人気

共働き世帯が増加していることで、洗濯の集配やアイロンがけを行ってくれる、洗濯代行が人気になっているとの記事があります。コインランドリーが人気になっているという話はよく見聞きしますが、洗濯代行もコインランドリーと同様に洗濯時間を節約するためのサービスですから、洗濯代行の利用者が増えていることも順当です。

女性の家事の負担が大きいことは、少子化や女性の管理職が増えないことの一因ともされていて、家事代行サービスの市場が拡大することが見込まれています。家事代行サービスの利用者は、お金を支払うことで時間を買っているとも言えますから、自分の時間を大切にする価値観を持つ人が増えることにも注意しなければなりません。

家事に時間を掛けたくない共働き世帯が増えて洗濯代行が人気

「WASH&FOLD(ウォッシュアンドフォールド)」は洗濯代行、コインランドリー、クリーニングのサービスを提供しており、全国に21店舗を展開しています。1人暮らしの利用者を想定して平成17年にサービスを開始しましたが、数年前より共働き世帯の利用者が増加していて、2018年2月末の会員数は3万8,000人となっています。

「WASH&FOLD(ウォッシュアンドフォールド)」の洗濯代行を利用するお客さんは、最初に洗濯物を入れる専用ランドリーバッグを購入します。Tシャツ約60枚分が入るレギュラーサイズは3,000円、Tシャツ約30枚分が入るスモールサイズは2,200円で、専用ランドリーバッグに入る分だけ洗濯をしてもらえる定額サービスです。

「ウォッシュフリーダム」は洗濯代行サービスを提供していて、銀座・港区は集配・送料が無料で、その他、日本全国のお客さんも送料を支払えばサービスを利用できます。「ウォッシュフリーダム」の特徴は洗濯物にアイロンがけをしてもらえることで、アイロン職人が一点一点、丁寧にアイロンがけをすることで差別化しています。

「ウォッシュフリーダム」のお客さんは、専用バッグ(Yシャツなら約40枚分、布団カバー・シーツなら約10枚、1人分の洗濯物なら約1週間分)に洗濯物を入れて依頼します。専用バッグに入れたものを洗うのみは3,580円(アイロン3点まで無料)、アイロンのみは4,920円、洗ってアイロンを掛けると5,980円となっています。

近年、コインランドリーのニーズが高まっているとされていて、日本全国でコインランドリーの新規出店が行われています。忙しい共働き世帯が増えていることで、洗濯を週末にまとめて1回で済ませたいと考える人が増えているほか、布団や毛布が洗えたり、専用の乾燥機が使えるなど、自宅にはない高品質の設備も人気の理由です。

コインランドリーの人気は洗濯時間を節約することですが、洗濯代行も同様に、洗濯時間を節約するサービスです。自分でやる作業がないぶんだけ、洗濯代行はコインランドリーよりも価格が高いですが、すべておまかせの洗濯代行の方を好む利用者もいます。

作業を時間単位で依頼することができる家事代行サービスが増える

女性の社会進出が進み、家事に時間を掛けられない共働き世帯が増えたことで、家事代行サービスに注目が集まっています。家事代行サービスの利用者は、1時間あたりの利用料金を支払うことで、効率よく家事のアウトソーシングが可能になっています。

家事代行サービス提供事業者は、お客さんが利用しやすいように、掃除代行、買い物代行、料理代行、洗濯代行、キッズ・ベビーシッターというように、サービスを細分化しています。利用しやすい料金設定と細分されたサービスで、共働き世帯だけではなく、年齢や世帯構成に関係なく、様々なタイプの利用者がいるのではないかと思います。

女性の社会進出が進んだことで、家庭における男女の役割について、メディアでもよく目にするようになりました。女性が家事に多くの時間を費やしていることが、少子化や女性の管理職が増えないことの要因として挙げられることが多いです。

男性の家事の時間が少ないとされていますが、家事の大変さは男性にも理解されるようになって来ています。男性も家事を頑張らなければいけない、あるいは、家事は大変なので、たまには家事代行業者を利用しようというような考え方も増えてきます。

女性の社会進出により、女性が家事に使える時間が減りますが、女性が働く分だけ世帯収入は増えることになります。お金が増えて時間が減るという状況になっていますから、お金を支払うことで、時間を確保しようと考える人も出てきます。

家事代行サービスは単に家庭の家事をアウトソーシングするのではなく、家事のプロによる、高品質のサービスを受けることになります。家事代行サービスの利用者は、家事をアウトソーシングすることで自分の時間を増やすことが目的ですが、生活の質を高めるために、家事代行サービスを利用する人もいるのではないでしょうか。

家事を効率化することは各家庭の問題ではなく日本全体の問題

料理、掃除、洗濯などの家事は、各人のライフスタイルや世帯構成にかかわらず、各世帯でそれぞれ行うのが普通です。各人が自分の家事を自分でやることは当たり前のことですが、視点を変えてみると、家事には非効率な部分もあるかもしれません。

例えば、買い物は各人が時間を掛けてお店に出かけていますが、誰かがご近所さんの分の買い物も代行するやり方の方が、各人が買い物をするよりも時間が節約できるかもしれません。あるいは、各家庭には洗濯機がありますが、誰かがご近所さんの分の洗濯も代行すれば、各家庭がそれぞれ高額の洗濯機を持つ必要はなくなります。

数人分の食材、調味料、レシピがセットになったミールキットを販売する事業者が増えていて、買い物や調理に時間を掛けられない、共働き世帯のお客さんが購入しています。ミールキットの利用者は、自分でスーパーに食材を買い物に出かける作業、自分で食材をカットする作業をアウトソーシングしていることになります。

ミールキットを販売している事業者は、食材を購入する作業、カットする作業を集約することで、各家庭の調理作業を効率化していると見ることもできます。各人がそれぞれ自分で食材をカットするよりも、工場でまとめてカットする方が効率的です。

家事のアウトソーシングは、同じエリアで利用者が増えれば増えるほど、生産性が高まる効果が期待できます。また、ミールキットを販売する事業者は、同じエリアで利用者を増やすことができれば、各家庭への配達業務の効率を改善することができます。

家事のアウトソーシング、ミールキットの価格は安いとは言えませんが、今後、利用者が増えることによって、価格が下がってくると予想しています。家事の時間をいかに節約するか、効率化するかということは、日本の少子化、女性の社会進出と密接に関係していて、日本全体で解決しなければならない重要な社会問題だと言えます。

時間にお金を支払うお客さんは自分の時間を大切にするようになる

女性の社会進出が進み、忙しい人が増えたことで、家事代行サービスやミールキットを利用する人が増えています。一般的には、自分でできることは自分でやる、何ごとも安ければ安い人がいいと考える人が多いとは思いますが、少々割高な価格を支払ってでも、自分の時間を確保したいと考える人も増えていることになります。

自分の時間を確保するためにお金を支払う人は、自分の時間を大切にするマインドを持つようになります。企業が自分の時間を浪費させるような対応をすれば、今まで以上に敏感に反応して、その企業の利用を止めてしまうようなケースも増えます。

小売業は時間を大切にするお客さんの価値観の変化について、注意を払わなければならないと思います。テクノロジーの進歩によって、社会には便利な製品、サービスが登場していますが、小売業が提供する買い物体験には大きな進歩が見られません。

小売業で買い物をしてくれるお客さんの多くは中高年で、子供の頃から実店舗で買い物をしてきました。こうしたお客さんは実店舗での買い物にそれほど不満はありませんが、若い世代のお客さんはネットショップを利用することも当たり前になっていて、実店舗とネットショップの両方を使いながら買い物をしています。

昔であれば許されていたお客さんの時間の浪費も、これからは許されなくなり、お客さんを失ってしまう要因にもなります。お店に行かないと何が売っているのか分からない、価格・在庫の有無が分からない、注文をすればいつ入荷するか分からない、お店に入荷した商品を取りに行かないといけない、電話しか連絡手段がない、店員の接客が物足りないといった点は、小売業がお客さんの時間を無駄にしていると言えます。

大手小売業では自社のネットショップの商品ページに、実店舗の在庫の有無を表示するところが出てきています。お客さんはインターネットで商品を探して、購入するようになっていますから、小売業は実店舗の在庫の有無をお客さんが簡単に調べられるシステムを用意しなければ、実店舗まで買い物に来てもらえなくなる可能性があります。