ファミリーマートのフィットネスジム併設店舗の1号店がオープン

ファミリーマートのフィットネスジム併設店舗の1号店がオープン

ファミリーマートは昨年末にフィットネスジムへの参入を発表しましたが、2月14日にオープンする第1号店の記事があります。ファミリーマートがフィットネスジムに参入する理由は、コンビニとフィットネスジムの客層が似ていること、ファミリーマートの店舗オペレーションへの負担が小さく、集客力を高められることが挙げられています。

小売業ではネットショップの重要性が増していますが、ファミリーマートは公式ネットショップ「famima.com」を閉鎖する一方、コインランドリー、フィットネスジムへ投資を行っています。ネットショップへの投資ではなく、コインランドリー、フィットネスジムへの投資で、売上を伸ばすことができるかどうか注目です。

コンビニとフィットネスジムの客層が似ていることに着目

ファミリーマートの24時間営業のフィットネスジム併設店舗1号店は、東京都大田区の「ファミリーマート大田長原店」です。店舗の1階がファミリーマート、2階がフィットネスジムの2階建て店舗で、様々な検証作業を行うために直営店が運営します。

24時間営業のフィットネスジムは、ファミリーマートの新しいビジネスモデルで、「Fit&GO」という新ブランドを立ち上げています。出店地域は都市部だけではなく、郊外店舗も想定していて、今後の5年間で300店舗まで増やすことを計画しています。

利用料金は月額7,900円(税抜き)で、お客さんは専用のICバンドを使って、好きな時間にフィットネスジムを利用することができます。トレーニング用のマシンの他、シャワールーム、女性向けパウダールーム、専用フリーWi-Fiなどが設置されています。

「Fit&GO」専用のスマートフォンアプリを開発していて、お客さんは専用アプリを使ってマシンの操作方法、効果的なトレーニング方法を学ぶことができます。10時から22時まではフィットネスジム専任のスタッフがいますが、22時から翌日の10時までは無人運営になっているので、専用アプリがスタッフによる説明の役割を果たしています。

ファミリーマートが24時間営業のフィットネスジムを始める理由は、コンビニとフィットネスジムの客層が似ていることです。一つの店舗でコンビニとフィットネスジムを利用することができれば、お客さんは移動時間を節約できるので便利です。

フィットネスジムもコンビニの存在を重要視していて、コンビニが近くにある場所に新規出店をしているとのことです。フィットネスジムを利用した後は、のどが渇いてお腹もすくので、コンビニで飲み物や食べ物を購入するのはイメージしやすいです。

ファミリーマートが24時間営業のフィットネスジムに参入する理由

フィットネスジムは駅や商業施設内にあることが多く、仕事前、仕事後に利用してもらうことを想定しています。仕事の日に立ち寄ることには問題はないのですが、仕事のない日に行きたい場合は、遠方にあるので出掛けることが億劫になることもあります。

アクセスの良いファミリーマートとフィットネスジムが併設していれば、休日も利用しやすくなります。フィットネスジムは遠くにあるもの、仕事の日に使うものという固定観念っがありますが、ファミリーマートの「Fit&GO」は新しい利用方法を提供します。

これまでフィットネスジムに興味がなかった人が、「Fit&GO」を目にしたことで、新しく利用者になるケースはあり得ます。フィットネスジムは普段の生活でよく目にするものではないので、もともと興味がない人に興味を持ってもらうことが難しいです。

夜遅くにフィットネスジムを使うことに不安を感じる人も、自宅の近くにあるファミリーマートであれば安心です。「Fit&GO」は都市部での出店を想定していますが、人口は少なくても安全性の観点から、郊外にもニーズがあるのではないかと思います。

ファミリーマートが24時間営業のフィットネスジムに参入する理由は、コンビニの飽和状態が続く中で、既存店の集客力を高めるためです。セブンイレブン、ローソンとの差別化ができ、「Fit&GO」のためにお客さんが遠方からやって来ることも考えられます。

「Fit&GO」に長期間通い続けるお客さんは、ファミリーマートにも長期間通い続けることになり、両方の利用が一体化します。「Fit&GO」にやって来たお客さんは、ファミリーマートにも立ち寄る可能性が高いので、ついで買いで商品を買ってもらえます。

コンビニの店舗オペレーションに負担を掛けずに集客力を高める

24時間営業のフィットネスジムの利点として、コンビニの店舗オペレーションへの負担が小さい点が挙げられています。アルバイト・パートの採用が難しくなっているため、人手を増やすことなく、既存店の売上を伸ばしたいところです。

「Fit&GO」では専用のICバンドを使ってお客さんを管理しており、将来的には無人で運営する構想もあります。フィットネスジムへの初期投資は数千万円掛かるものの、無人で運営できるようになることを考慮すると、充分に投資価値があるという判断です。

ファミリーマートはフィットネスジムの他に、コインランドリーを併設した店舗を計画しています。コインランドリーは店舗数を急速に増やしていて、共働きの世帯が増えていることで、週末や休日にまとめて一度に洗濯をするニーズが登場しています。

コインランドリーもフィットネスジムと同様に、集客力があること、コンビニの店舗オペレーションに負担がないこと、無人で運営できることは共通しています。ファミリーマートではこれからも、こうした特徴の新規ビジネスモデルが出て来そうです。

24時間営業のフィットネスジムを併設した「ファミリーマート大田長原店」では、フィットネス関連の商品を販売する予定です。プロテイン、サプリ、健康食品、タオル、ボディーソープ、アンダーウェアなど、健康を意識した商品が取り揃えられます。

ファミリーマートは健康関連商品の売り場を管理するだけで、その他に追加の業務はないので、店舗オペレーションへの負担は小さいです。健康関連商品は品揃えも多く、高価格の商品も多いので、売上アップの恩恵は大きくなるかもしれません。

ファミリーマートは実店舗の集客力を高めることへ投資を行う

ファミリーマートは2016年9月にサークルKサンクスと統合して、ローソンを抜いて店舗数第2位になり、トップのセブンイレブンとの差も1,000店舗ほどです。店舗数が増えたことで、プライベートブランドの規模・品質が改善することが見込まれています。

セブンイレブンのプライベートブランド「セブンプレミアム」は有名ですが、ファミリーマートのプライベートブランド「ファミリーマートコレクション」はあまり話題になりません。プライベートブランドは粗利益率も高く、購入点数も多いので、ファ「ファミリーマートコレクション」への期待は大きいです。

コインランドリー、フィットネスジムで店舗の集客力を高め、プライベートブランド「ファミリーマートコレクション」を売ることがベストのシナリオです。コインランドリー、フィットネスジムはセブンイレブンとローソンにはないものですから、ファミリーマートは集客の点で独自性を発揮することができます。

コインランドリー、フィットネスジムは集客力があるのか、プライベートブランド「ファミリーマートコレクション」は売れるようになるのか、これからの動向に注目です。集客力のアップ、プライベートブランドの品質アップが同時に起これば、ファミリーマートは売上を大きく伸ばせるのではないかと予想しています。

ファミリーマートは公式ネットショップ「famima.com」の閉鎖を決めていて、2018年2月28日(水)の13時で予約受付が終了します。小売業にとって、ネットショップと実店舗の連携が重要になってくる中で、ネットショップの閉鎖は少し意外でした。

コインランドリーとフィットネスジムへの投資を見ると、ファミリーマートはネットショップよりも実店舗を重視していることが分かります。コンビニはお客さんに最も近いお店だと言えますが、セブンイレブンとローソンはネットショップにも力を入れているため、ファミリーマートとは買い物体験にも違いが出てくるはずです。