ECアプリを活用して実店舗とネットショップの売上を伸ばす方法

ECアプリを活用して実店舗とネットショップの売上を伸ばす方法

アプリ運営プラットフォーム「Yappli(ヤプリ)」のマネージャーが、ECアプリの活用方法を説明している記事があります。ECアプリはダウンロードをしてもらい、継続的に利用し続けてもらわなくてはならないので、ダウンロードしてもらうための施策、継続的に利用し続けてもらうための施策、それぞれを行う必要があります。

実店舗とネットショップを融合させたオムニチャネルへ投資をする小売業が増えていますが、アプリは実店舗とネットショップの連携のカギになります。実店舗、ネットショップ、アプリを使って便利な買い物体験を提供できれば、Amazon、楽天などのオンライン小売業にはない利便性を持つことができます。

ECアプリの利点はネットショップよりも滞在時間が長いこと

ECアプリがネットショップと比較して優れているポイントとして、滞在時間が長いことが挙げられています。滞在時間が長くなる理由には、操作性が良いこと、動画などのリッチコンテンツがあること、ユーザーの関心が強いことなどが考えられます。

お客さんとの接触時間が長くなればなるほど、多くの商品を見てもらっていることになり、滞在時間に合わせて売上も伸びます。これは実店舗やネットショップでも当てはまることで、滞在時間を伸ばすことは売上を伸ばすこととイコールだと言えます。

お客さんはネットショップで買い物をして、お店が好きになり、もっと快適に買い物をするためにECアプリをインストールします。ECアプリをインストールすることは、それほど大変な作業ではありませんが、お客さんは自分の意志でインストールをしています。

わざわざECアプリをインストールしてくれるお客さんは、お店にとっては優良顧客になってくれる可能性の高い貴重なお客さんです。ただ、アプリをインストールしても、すぐにアンイストールされてしまうことも少なくないため、お客さんを満足させる品質のアプリを提供できなければ、逆にお客さんに悪い印象を与えてしまうデメリットもあります。

ECアプリの優れている点は、一度インストールして気に入ってもらえると、長期間使い続けてもらえる点です。今後、スマートフォンを使わなくなることはあまり考えにくいので、24時間いつでもアプリを起動して、買い物をしてもらうことができます。

Amazon、楽天は人気のネットショップですが、インストールしているAmazon、楽天のECアプリをアンインストールする人は少ないはずです。お客さんはこれからもずっとAmazon、楽天のECアプリを使い続けるので、Amazon、楽天はお客さんを独占して売上を伸ばす一方、競合他社はお客さんの関心を引くことが難しくなります。

アプリをダウンロードしてもらい利用し続けてもらうための施策

オンラインで効果的なダウンロード促進施策には、「スマホサイトの目立つ位置にアプリへの誘導バナーを配置する」「SNSで告知する」「公式サイトからアプリストアへ誘導」「メルマガで告知する」「ウェブメディアに広告を出稿する」などが挙げられています。誘導が多ければ多いほど、ダウンロードしてもらえる可能性も高まるため、ダウンロード促進施策はやればやるほどよいです。

ネットショップでの買い物に満足したお客さんが、さらに便利に買い物をするためにアプリをダウンロードするのが、最も好ましいダウンロードのしてもらい方だと思います。ウェブメディアでは、スクリーンショットを豊富に使って、アプリを丁寧に説明していることがありますが、作り込まれた記事はアプリを魅力的に見せています。

オフラインで効果的なダウンロード促進施策には、「店頭のPOPで告知する」「チラシやカタログにアプリDL用のQRコードを掲載」「小売店が発行するレシートにアプリDL用のQRコードを掲載する」などが挙げられています。オフラインではオンラインほど多くのお客さんに接触はできないものの、自社単独でお客さんと接触できることが多いので、オンラインよりもしっかりとアプリを見てもらえます。

食品スーパーは同じお店で何度も買い物をするので、チラシに載っているアプリを見て、ダウンロードしている人が多いと思います。実店舗はネットショップのように簡単に利用するお店を変えることができないので、自分がよく使うお店でアプリが提供されていなかったり、低品質だったりすると、失望感が大きいです。

お客さんにアプリをダウンロードしてもらった後は、アプリを継続的に利用してもらうためのコンテンツが必要になります。アプリで提供するコンテンツには2種類あり、毎日更新される読み切り系の「フロー型」のコンテンツと、何度も繰り返し見るノウハウ系の「ストック型」のコンテンツを並行して配信することが重要になっています。

コンテンツを継続的に投入することは大企業でも難しく、ECアプリでは商品数、キャンペーン数がコンテンツの代わりになります。豊富な品揃えを用意して、お得なキャンペーンを頻繁にやれば、お客さんも気が向いた時にアプリをチェックしてくれます。

アプリならでは機能と便利な操作性でアプリ経由の売上が増える

アプリでよく紹介される機能がプッシュ通知で、お客さんにリアルタイムに情報を発信できる効果的な通知機能です。アプリをダウンロードして利用しているお客さんは、お店に対して好意的なお客さんが多いですから、プッシュ通知も受け入れられやすいです。

プッシュ通知の特徴の一つは即時性が高いことで、プッシュ通知で期間限定のセール情報などを発信すると、直後にアプリのアクセス数が増えるとのことです。プッシュ通知を頻繁に行うことで、ブランドイメージを損ねてしまうこと心配はされていますが、基本的にはアプリならではの効果的な販促機能だと考えてよいと思います。

アプリ運営プラットフォーム「Yappli(ヤプリ)」を使って売上を伸ばしている企業として、衣料品チェーン店のライトオンが紹介されています。ライトオンが「Yappli(ヤプリ)」で行っていることは、ECと実店舗のポイントをアプリで一元化、新商品情報や店頭のセール情報をプッシュ通知で配信、販売員のコーディネートスナップの配信です。

アプリは実店舗とネットショップを連携させる役割を果たすので、お客さんは実店舗とネットショップを使って便利に買い物ができるようになります。実店舗、ネットショップ、アプリと、お客さんと接触する機会が増え、滞在時間も長くなり、それだけで売上アップが見込める可能性が高まります。

「Yappli(ヤプリ)」に最近追加されたECに効果的な機能には、プッシュ通知を自動化するオートプッシュ、商品をお気に入りに追加する、検索、購入履歴の保持、多言語化があります。ネットショップの買い物体験をアプリでも実現するための機能が多く、購入履歴は繰り返し見ることも少なくないので、コンテンツの一部としても期待できます。

フランスのインターネットマーケティング企業Criteoが発表した、2017年第3四半期のグローバル・コマース調査によると、日本のネットショップのモバイル経由の売上は52%がアプリ経由とのことです。ネットショップのアプリ経由の売上が伸びている中で、アプリの使いやすさに磨きがかかることで、さらにこの傾向が強まりそうです。

アプリは実店舗とネットショップを融合させる役割を果たす

小売業はホームページ、メールマガジン、ネットショップ、アプリと、次々に登場するテクノロジーを導入し続けなければなりません。テクノロジーの導入が遅れると、導入が早い企業にお客さんを取られてしまい、後から追い付くことが難しくなってしまいます。

実店舗対ネットショップの競争も激しくなっていて、様々な業種の小売業の経営者が、Amazonを意識した発言をするようになっています。アプリは実店舗とネットショップを融合させたオムニチャネルの鍵になるので、物流を含めた企業全体のカスタマージャーニーの設計も必要になり、うまく機能させるハードルは高いです。

アプリを使って便利な買い物体験を提供している小売業では、ユニクロ、ニトリ、良品計画のアプリには豊富な機能があります。ネットショップの商品を実店舗で受け取る、実店舗で見た商品をネットショップで買う、実店舗の在庫を検索するなど、アプリを使って実店舗とネットショップの両方で便利に買い物ができるようになっています。

ニトリはホームセンターと品揃えが重なる部分が多いのですが、買い物体験ではホームセンターに大きな差を付けています。ニトリの快適な買い物体験に慣れてしまうと、ホームセンターで雑貨、インテリア、家具を買わなくなってしまうお客さんも出てきます。

ネットショップを利用するお客さんが増えていますが、買い物に時間を掛けたくないというのは、ネットショップを利用する理由の一つです。若い世代のお客さんは、ネットショップで購入をするカテゴリを増やして行くため、実店舗は急に売上を失う可能性は低いものの、ジワジワと売上を減らして行くことが予想されます。

実店舗とネットショップが融合したオムニチャネルは、お客さんに便利な買い物体験を提供することで、来店回数を増やしたり、購入点数を増やす効果もあります。ネットショップでは取り扱いカテゴリの拡大も可能になるので、実店舗が存続して行くためには、ネットショップ、アプリとの連携が不可欠であると言えます。