イオンハートがフードコートに「Putmenu(プットメニュー)」を導入

イオンハートがフードコートに「Putmenu(プットメニュー)」を導入

イオングループでフードコートの運営を行っているイオンハートは、1月16日より、イオンモール幕張新都心店のフードコートで、スマートフォンを使って注文、決済が行えるシステムを導入することを発表しています。イオンハートが導入するアプリ「Putmenu(プットメニュー)」は、複数の決済手段、多言語表示に対応しており、飲食店の生産性を高めるツールとして期待されています。

イオンは今後3年間でIT・デジタル・物流に5,000億円の投資を行うことを計画していて、今回導入する「Putmenu(プットメニュー)」のその一部だと思います。イオンがどのようなテクノロジーを採用して、店舗の生産性を高めて行くのか注目です。

アプリで注文と決済を行う「Putmenu(プットメニュー)」

イオンのレストラン運営子会社のイオンハートは、イオンモール幕張新都心店のフードコートに、スマートフォンで注文と決済が行える仕組みを導入する予定です。第1号として「おひつごはん四六時中」に導入され、順次全国の店舗に拡大する計画です。

お客さんはスマートフォンを使って注文と決済を行うために、専用アプリの「Putmenu(プットメニュー)」をダウンロードする必要があります。「Putmenu(プットメニュー)」を使って、注文、決済、料理完了の呼び出し通知の受け取りができるので、お客さんは席に座ったまま快適にフードコートを利用することができます。

「Putmenu(プットメニュー)」はボクシーズ株式会社が開発したスマートフォンアプリで、IoTを活かしたソリューションを飲食店の提供します。「Putmenu(プットメニュー)」は2017年11月には「MCPC award 2017」 総務大臣賞を受賞しており、先進的なモバイルシステムとして期待されている製品です。

「Putmenu(プットメニュー)」で利用できる決済は、ケータイキャリア決済のドコモケータイ払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払、Alipay、LINE Pay、Apple Payとなっています。メニューから決済までのすべての画面で多言語に対応しており、日本語、英語、中国語(簡体/繁体)、韓国語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、タイ語、カンボジア語、ベトナム語、ロシア語、スペイン語の12言語を選択できます。

「Putmenu(プットメニュー)」は位置情報の技術を用いて、フードコードから一定の範囲内でしか注文ができないようになっています。フードコートから離れた場所で注文処理をしてしまい、料理が冷めてしまうトラブルを防ぐことが目的です。

お客さんはフードコートの座席について注文をしてもよいですし、買い物途中に調理時間を計算して、事前に注文してもよいです。買い物を済ませた後、待ち時間なくフードコートで食事ができるので、便利な買い物体験、飲食体験を提供できます。

「Putmenu(プットメニュー)」はフードコートの生産性を改善

「Putmenu(プットメニュー)」に期待されている効果の一つは、注文をするために並んでいるお客さんの行列を解消することです。規模が大きなフードコートほどたくさんのお客さんが利用するので、人気の飲食店のレジ前には行列ができることがあります。

行列を見たお客さんの中には、フードコートの利用をやめる人もいるため、行列が発生すれば同時に機会損失も発生しています。「Putmenu(プットメニュー)」の利用者が増えれば、レジに並んで注文をする人が減るため、お客さんに快適に利用してもらえるだけでなく、お店の売上アップも同時に起こります。

お客さんに「Putmenu(プットメニュー)」を利用してもらうことで、店員とお客さんのやり取りを減らすことができます。注文とお金のやり取りを減らすことができるので、店員の作業量を減らせるだけでなく、注文間違い、お釣り間違いも同時に減らせます。

店員は料理を作る業務に集中して取り組むことができるので、調理ミスが減る、材料のロスが減るなど、生産性のアップが見込めます。アルバイト・パートに対して、注文の受け方、レジの扱い方を教育するためのコストもかかりますが、「Putmenu(プットメニュー)」を導入すれば、そうした教育コストを削減する効果もあります。

フードコートとしては、お客さんが多いに越したことはないのですが、混雑しすぎることは問題を引き起こす可能性があります。フードコート内がお客さんで一杯になれば、お客さん1人1人が感じる快適性は小さくなり、満足度も低下してしまいます。

「Putmenu(プットメニュー)」の利用者が増えれば、注文のためにレジに並ぶ人が減るので、お客さんの歩く距離が減ります。お客さんが歩く距離が減れば、お客さん同士が通行の邪魔になったり、飲食中に気になったりすることも減り、フードコート全体の快適性を改善させることができます。

外国語で注文と決済が行えるので外国人観光客のお客さんも快適

「Putmenu(プットメニュー)」は12の言語に対応しているため、増加している外国人観光客を取り込む効果も期待されます。イオンは日本の小売業の中でも、外国人のお客さんによく知られていて、外国人観光客が弁当や惣菜をよく買い物しています。

言語が理解できれば本当は買いたいのに、注文方法が分からない、買い物方法がわからないという機会損失はたくさん発生しています。「Putmenu(プットメニュー)」を利用すれば、店員と接触するのは受け取りの場面だけなので、言葉が通じない外国人観光客のお客さんもフードコートを利用しやすくなります。

店員と外国人観光客のお客さんの接触を減らせることは、フードコートで働くアルバイト・パートの立場からしてもありがたいことです。意思疎通が大変な外国人観光客のお客さんの接客は緊張しますから、接客にストレスを感じている店員も少なくありません。

「Putmenu(プットメニュー)」を導入することで、店員と外国人観光客のお客さんのやり取りを減らせれば、従業員の働きやすさも改善されます。アルバイト・パートの獲得競争は激しいですから、労働環境の改善には取り組み続けなければなりません。

飲食店が外国人観光客のお客さんを取り込もうとする場合、各種テクノロジーの導入が不可欠ではないかと考えています。外国語に対応したタブレットオーダーシステム、キャッシュレスに対応した決済システム、事前予約システムなどがあれば、外国人観光客のお客さんはそれだけ飲食店を利用しやすくなります。

外国人観光客がFacebook、Twitter、Instagram、Youtubeに投稿している内容を見ても、一蘭、鳥貴族、サイゼリアなど、一部の飲食チェーン店に人気が偏っています。「このお店は外国人観光客のお客さんに優しいお店だ」という評価をもらうことができれば、次々に新しい外国人観光客のお客さんを獲得することができます。

イオンは店舗の生産性を高めるためのIT・デジタル投資を計画

イオンハートが導入する「Putmenu(プットメニュー)」には、店舗を改善させるいくつかの効果が期待されています。店員の作業量が減る、お客さんの待ち時間が減る、外国人観光客のお客さんを取り込める、レジの混雑による機会損失を減らせるなどです。

お客さんが積極的に利用してくれることが前提になりますが、「Putmenu(プットメニュー)」のメリットは大きいと思います。イオンモール幕張新都心店で効果があれば、全国の店舗に拡大する予定になっているので、今後、順調に導入が進むのかも注目です。

「Putmenu(プットメニュー)」が日本の商業施設に導入されるのは、イオンモール幕張新都心店が初めてとのことです。飲食店単体に導入するよりも、規模の大きいフードコートに導入する方が、より大きな生産性のアップが見込めるのではないかと思います。

「Putmenu(プットメニュー)」を複数の飲食店の注文を受ける窓口にできれば、各飲食店の店舗を物理的に分ける必要もなくなるかもしれません。大きな一つの調理場を複数の飲食店で共有する仕組みができれば、フードコートの生産性はさらに高まりそうです。

イオンは2017年の12月に発表した中期経営計画の中で、今後3年間でIT・デジタル・物流に5,000億円の投資を行うこと予定しています。「putmenu(R)」もそうした投資の一つで、今後も新しいテクノロジーがどんどん店舗に導入されるはずです。

イオンは大型店舗が多いですが、大型店舗ほど細かい作業の生産性が軽視されがちで、テクノロジーの活用による生産性アップの余地は大きいです。ショッピングモールでは買い物と飲食店の利用がセットですから、便利に買い物をして、便利に食事ができるようになれば、お客さんの満足度も高まります。