三井不動産がファッションECモール「&mall」をオープン

三井不動産がファッションECモール「&mall」をオープン

「ららぽーと」などの商業施設を運営している三井不動産が、商業施設と連携するECモール「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」をオープンしています。大規模商業施設と連携するECモールなので、今後の動向に注目が集まりそうです。

三井不動産の商業施設に出店しているテナントは、「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」にお店を出すことでオムニチャネルを実現できます。オムニチャネルによって商業施設のテナントの買い物体験が改良されれば、商業施設全体の価値も高まります。

新しい買い物体験を提供するオムニチャネル・プラットフォーム

新しくオープンしたECモール「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」は、商業施設とECモールが相乗効果で売上を拡大できるオムニチャネル・プラットフォームです。三井不動産はグループ全体で114の商業施設を運営しており、「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」と連携する商業施設の規模は大きいです。

オープン開始時にMitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」と連携している商業施設は、「三井ショッピングパーク ららぽーと」、「三井ショッピングパーク ラゾーナ川崎プラザ」、「ダイバーシティ東京プラザ」、「三井アウトレットパーク」、「三井ショッピングパーク アーバン」の5施設となっています。今後、連携する商業施設が増えて来るにしたがって、ECモールの売上も伸びて行きそうです。

「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」の強みの一つは、三井ショッピングパークポイントの会員1,000万人の顧客基盤があることです。「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」と商業施設が連携することで、商業施設のテナントは「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」経由での来客を期待できます。

「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」と商業施設のどちらで買い物をしても、お客さんはポイントが貯まるようになっています。お客さんにとってはポイントが貯めやすく、使いやすいので、買い物のモチベーションが高まります。

「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」のサイトを見てみると、コンテンツがしっかりと作りこまれている印象があります。着こなしの特集、コーディネートの提案、モデルを使った商品紹介など、大企業のサイトなので充実しています。

ファッション関連のキュレーションサイトが人気になっていて、お客さんはキュレーションサイトで洋服の情報を仕入れています。「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」の中にしっかりとコンテンツがあるので、買い物をしない時でも、お客さんに「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」を見に来てもらえます。

ECモールから商業施設への集客と機会損失削減による売上アップ

商業施設に出店しているテナントが受ける恩恵の一つは、「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」を見たお客さんに来店してもらえることです。「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」の商品ページには在庫確認ボタンがあり、各商業施設の在庫の有無がお店に行く前に確認できるようになっています。

在庫の取り置きについてはサイト上で操作を行うのではなく、サイトに表示されている店舗に電話をかけて行う仕組みになっています。在庫の有無を確実に確認するという意味では、実際にお店に電話を掛けるやり方の方が良いのではないかと思います。

商業施設に出店しているテナントは、欠品対策として「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」を活用することができます。店頭でタブレットを使って「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」の商品を紹介することで、欠品、サイズ違い、色違いの商品をスムーズに自宅配達へと誘導できるようになっています。

お客さんは店頭で欠品に遭遇すると買い物をする気をなくしてしまうので、お店側にとってはもったいない機会損失です。商品が売れにくくなっていると言われている時代ですから、機会損失を減らして売上を確保できるようになるのは良いことです。

実店舗とネットショップが融合したオムニチャネルでは、最終的には実店舗がショールームになることが期待されています。ネットショップで商品を調べて、実店舗で実際に商品を確認して、購入した商品は店舗で渡すのではなく自宅へ配達します。

実店舗がショールームになれば、店員は補充や在庫管理の業務から解放され、接客に力を入れられるので売上を伸ばせます。「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」と商業施設の連携においても、実店舗のショールーム化が進みそうです。

オムニチャネル化を加速させる店舗別・店員別の売上集計機能

「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」では、実店舗でタブレットを使った販売実績は、実店舗のものとして集計されるようになっています。ネットショップの売上に実店舗の店員が関わったことを記録することは、実店舗で働く店員のモチベーションを損なわないために不可欠なものです。

オムニチャネルをうまく運用するには、実店舗とネットショップの対立を解消することが重要だと言われています。最終的にネットショップ商品が売れた場合でも、実店舗の店員の貢献を評価することで、店員のモチベーションを高めることができます。

「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」においても、実店舗の店員のモチベーションを高める施策が導入されています。サイト内のコーディネートページから商品が売れた場合、どの店員のコーディネートが売れたのかを記録しています。

実店舗での販売実績の評価に加え、「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」の販売実績もできるので、やる気のある店員はモチベーションが上がります。店員が実店舗と「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」の両方を使って売上を伸ばそうと考えるようになれば、オムニチャネルがさらにうまく機能します。

「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」の店舗別売上集計、店員別売上集計は、出店しているテナント企業にとっては嬉しいものです。「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」に出店することで、自然にオムニチャネル化が進みます。

オムニチャネルの事例を見ていても、実店舗とネットショップの対立の解消が難しいという話が多いです。特に実店舗の店員をいかにネットショップに巻き込むかが難しいのですが、「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」には実店舗の店員をやる気にさせる評価システムが備わっています。

ショッピングモールはお客さんに最高の買い物体験を提供できる

Amazon、楽天などのオンライン小売業の存在感が強まり、従来の小売業の将来を悲観する意見を見聞きすることが増えて来ました。実店舗を持つ従来の小売業に必要なのは「新しい買い物体験」だと考えられていて、実店舗とネットショップが融合したオムニチャネルもその一つです。

ショッピングモールもオンライン小売業の影響を受けますが、ショッピングモールにはショッピングモールならではの良さがあります。一度にたくさんのカテゴリ、たくさんのブランドが見れて、美味しい飲食店もあるので、お客さんは十分に楽しめます。

ショッピングモールにはショッピングモールにしかできない、最高の買い物体験を提供できるのではないかと考えています。具体的には、ショッピングモールの中であらゆるカテゴリの商品が買えて、それがまとめて自宅に届くという便利なものです。

食品、日用品、洋服、家電、家具、これらの商品をショッピングモールの中ですべて買えれば、お客さんの買い物時間が節約できます。すぐに使う食品と日用品は自分で持って帰って、残りの洋服、家電、家具は同じ日時にまとめて持って来てもらいたいです。

ショッピングモールは遠方にあることが多いので、お客さんの立場からすると遠くにわざわざ時間を使って出かけるという感じです。しかし、「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」のようなサイトがあれば、何を売っているのかが分かりますし、確実に在庫があると分かれば、お客さんの来店意欲も高まります。

「お客さんが必要としている商品がすべて確実に一か所で買える」という提案ができれば、ショッピングモールは最強の小売業になると思います。オムニチャネルがあれば、必ずしも店頭に持ち帰り用の在庫を持つ必要もないので、売り場面積のある実店舗でも今以上に商品を販売することが可能になります。