ZOZOTOWNがお客さんから支持される理由は買い物の利便性

ZOZOTOWNがお客さんから支持される理由は買い物の利便性

ファッションを販売するオンライン小売業のZOZOTOWNは注目の企業で、高い営業利益率を維持しながら成長を続けています。ZOZOTOWNはAmazonと同じように「買い物のしやすさ」を提供していて、品揃えの豊富さと利便性でお客さんを囲い込んでいます。

ファッションには華やかなイメージがありますが、ZOZOTOWNは商品の流通コストを小さくする役割を担っていて、お客さんは買い物に利便性とお得感を感じます。Amazonと同じようにZOZOTOWNにもライバルがおらず、流通コストを削減する企業は各カテゴリに1,2社あれば十分で、お客さんとファッションブランドを囲い込んで着実に売上を伸ばします。

ZOZOTOWNとAmazonに共通する品揃えの豊富さと利便性

最新の決算によると、ZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイの売上高は385億円、営業利益は124億円、営業利益率は32%となっています。一般的な小売業の営業利益率が3-5%程度ですから、オンライン小売業のスタートトゥデイは超高収益企業です。

ZOZOTOWNは商品を返品できない在庫リスクの大きい仕入販売ではなく、商品が売れてから仕入れる在庫リスクの小さい委託販売がほとんどなので、従来の小売業の常識では粗利益率は低くなるのが普通です。ネットショップですから実店舗よりもローコストな点はありますが、それを考慮しても営業利益率はかなり高くなっています。

豊富な品揃えと便利な配送を強みとして持っているオンライン小売業では、AmazonとZOZOTOWN(委託販売が中心)の2社が知名度があり、アスクル、LOHACO、MonotaRoなども同じような特徴を持っています。これらの企業は市場を独占して高成長しているため、これから新しい競合が出てくる可能性は低そうです。

総合スーパーでは一つのお店で食品、衣料品、家電、家具、雑貨などが買えますが、こうしたワンストップショッピングの利便性お客さんに支持されて来ました。ネットショップでもワンストップショッピングはやはり重要で、ZOZOTOWNでは様々なブランドの商品を一つのお店でまとめて買うことができます。

Amazonは書籍、ゲーム、CDだけではなく、食品もファッションも販売する総合的な小売業、ZOZOTOWNはファッションに特化した小売業です。お客さんはAmazonでもファッションを買うことができますが、ファッションを専業でやっているZOZOTOWNでの買い物を好んでいるようです。

オンライン小売業の将来を考えると、ZOZOTOWNのようなカテゴリ特化型の小売業が各カテゴリに1,2社だけ存在することになりそうです。お客さんは複数のメーカーの商品を1度に便利に購入したいですが、この役割を果たす小売業が多数存在する必要はありません。

実店舗と比較してZOZOTOWNではブランドの比較がしやすい

ファッションブランドが入っている百貨店や商業施設の売り場を見ると、カテゴリではなくブランドごとに売り場を作っていることが多いです。お客さんからすると、ブランド別の売り場は買い物をするのに不便で、商品を見るために複数のブランドのお店を回らないといけません。

例えば、ベルトを買おうとする場合、各ブランドのベルトがまとめられた売り場があれば、お客さんは一ヵ所で比較が簡単にできます。しかし、実際にはそのようになっていないことが多いため、各ブランドの売り場を回って1つ1つチェックすることになります。

ZOZOTOWNはネットショップですから、実店舗とは異なり複数のブランドの商品を簡単に比較することができます。ファッションが好きなお客さん、ブランドをよく知っているお客さんには、ブランド別に区切られている実店舗の売り場も苦にはなりません。

しかし、ベルトが欲しい、コートが欲しいなどブランドではなくカテゴリで商品を探すお客さんにとっては、実店舗よりもネットショップの方が楽に買い物ができます。ZOZOTOWNはファッションが好きなお客さんだけではなく、ファッションにそれほど興味がないお客さんにも買い物がしやすいお店だと言えます。

実店舗対ネットショップを考えると、ネットショップの買い物のしやすさが大きな強みになっています。ネットショップではCD、ゲーム、書籍は納期が分かるので買い物がしやすく、家電は煩わしい価格交渉をする必要がないので買い物が楽です。

ファッションでは複数のブランドをチェックするという点で、ZOZOTOWNは従来のお客さんの不便な点を解消しています。実物を手に取って触れないことはネットショップの弱点としてよく指摘されますが、ファッションという買い物が難しい商品でもそれほど影響がない感じがあります。

ZOZOTOWNでは複数のブランドが1回で買えて配達も1回で済む

実店舗にもネットショップにも当てはまりますが、毎日の生活が忙しくなる中で、買い物のしやすさが重要になっています。買い物がしやすいネットショップがどんなものかというと、1回の買い物で複数のカテゴリが買えて、1回の配達で家に届くことです。

ZOZOTOWNやAmazonはこのサービスを提供しているため、お客さんに便利なお店だと評価されてリピーターが増えやすいです。お客さんは商品の価値や価格でお店を評価しますが、買い物のしやすさはお客さんに新しい別の満足感を与えることができます。

ファッションブランドは楽天やZOZOTOWNのようなモールに出店することに加えて、自社でもネットショップを持っているケースが多いです。どちらで買っても同じ商品ですし、価格もあまり差がありませんが、他のブランドの商品も一緒に買うことができるという点で、お客さんにとってはモールの方が買い物がしやすいです。

モールの方が送料無料の金額が安いことが多く、複数のブランドから商品を選べるので合計金額も高くなり、送料無料の条件をクリアしやすいです。ブランドに愛着のあるお客さんであれば、自社のネットショップで買ってもらえそうな気もしますが、送料を嫌うお客さんには敬遠される可能性もあります。

ネットショッピング関連の消費者調査を見ても、ネットショップで発生する送料に対するお客さんの拒否感は強いです。企業間取引でも送料の値引き要求は激しいですが、個人が利用するネットショッピングでも同様に送料を払いたくないと考える人が多いです。

私は気になった商品を見つけた場合は、送料無料になりやすいAmazonに似たような商品がないか探してしまいます。ファッションは個性的で差別化されている商品ではあるのですが、ZOZOTOWNに似たような商品がないかと探しているお客さんもたくさんいると思います。

ZOZOTOWNがお客さんを囲い込みブランドへの影響力を強める

お客さんにとって買い物のしやすさがいかに重要なものであるかというのは、インターネット上のAmazonの人気を見ても分かります。AmazonはCD、書籍、ゲームなどの少数のカテゴリから小売業を始めましたが、常にカテゴリの拡大を行っていて買える商品がますます増えています。

お客さんは商品をクリックするだけで手間は増えないのですが、家に届く商品のカテゴリはどんどん増えるので便利になります。買い物が便利になればなるほどお客さんはAmazonから離れられなくなり、最終的には他のお店をチェックすることもなくなってしまいます。

ZOZOTOWNもAmazonと同じ付加価値をお客さんに提供しており、様々なブランド、カテゴリのファッションを一度に購入できます。一度ZOZOTOWNで買い物をして満足すれば2回目、3回目もZOZOTOWNで購入するようになり、この状態が続けば最終的には他のお店をチェックしなくなります。

インターネットの検索ではGoogleが独占している状態で、Google検索に表示されないページは存在していないに等しいと言われています。ネットショッピングでもこうした状態になることをイメージすることができ、AmazonやZOZOTOWNに商品がなければ存在していないに等しいというような感じです。

Amazonには成城石井やマツモトキヨシなどの有名企業も出店していて、大企業もAmazonを重要な販路として考えるようになっています。ファッションにおいても同様にZOZOTOWNを重要な販路として考えるブランドが増え、ZOZOTOWNに出店することになるはずです。

複数の商品を便利に買い物したいというお客さんの欲求は強く、これに逆らって自社単独でお客さんと繋がることは難しいです。企業は自社のネットショップで商品が売れた方が嬉しいですが、お客さんはZOZOTOWNの買い物のしやすさに満足しています。